ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

地上波で『時をかける少女』観た! 真琴ちゃんの進路は理系かな。

目次

 

地上波でアニメ『時をかける少女』を観ました! 紹介というより感想の記事です。

ネタバレ注意!

 

あらすじ

 真琴は高校2年生の7月13日に、ひょんなことから過去に戻る「タイムリープ」能力を手に入れる。真琴はこの能力で、好きなだけ時間を遡り、楽しい日々を満喫していた。友達の千昭に「おまえ、タイムリープしてねえ?」と聞かれ、ブレーキが壊れた自転車のせいで、もう一人の友達の攻介と後輩の女の子を亡くすまでは。

 実は回数制限があったタイムリープの、最後の1回を使ってしまっていた真琴は、攻介たちを救うことができなかった。

 しかし、泣き崩れた真琴が目を開けると、なぜか時間が止まり、攻介は救われていた。攻介を救ったのはなんと千昭だという。

 千昭はなぜタイムリープができるのか? 真琴は、千昭のおかげで残った、タイムリープの最後の1回をどう使うのか? 一夏、いや、一日の、青春タイムリープ物語。

 

観た感想。真琴ちゃんの進路は理系かな。

 黒字に赤のラインが入った光景からスタート。徐々にカメラが近づいていくと、デジタルの時刻表示であることがわかります。これは真琴ちゃんの目覚まし時計の表示なんですね。

 舞台となる7月12日は真琴ちゃんが日直の日。みんなのノートを持って理科室に行くと、理科準備室から物音が。真琴ちゃんは不思議に思って理科準備室に入りましたが、誰もいません。

 真琴ちゃんは後から入って来た誰かに驚いて転び、そのひょうしに謎の銀のクルミが腕に入ってしまい、タイムリープ能力をゲットしました。初回ではほぼ同じ時間に戻ってきたので問題ありませんでしたが、帰り道でえらいことに。

 危うく電車にひかれそうになったところをタイムリープで助かった真琴ちゃんは、自分は好きな時間に戻れることに気づきます。ここからが真琴ちゃんの本領発揮! ひたすら自分のため、他愛ないことにタイムリープ能力を使いまくるのです。いやあ、この能力を得たのが普通の女子高生でよかったですね! 悪用といってもかわいいもの。

 真琴ちゃんから相談を受けた叔母さんは、タイムリープ能力のことを聞き、「時間は不可逆だから、真琴自身が戻っている」と説明します。つまり、真琴ちゃんが時間を戻るたびに世界が上書き更新されているということ? 何気なく影響力がある能力ですよね。軽々しく使っていい能力じゃない。私だったらもっと慎重に使うのに。それこそ、大切な誰かを救えるように。私はそこそこフィクション慣れしているので、実際にフィクションみたいなことが起きたら、冷静に対処できる気がします。

 今作では タイムリープで戻れる時間の長さ=真琴ちゃんが跳んだ距離 なので、より長く時間を戻るためには、より長い距離を跳ばなくてはいけません。もちろん、反動(物理)もそれだけ大きくなり、真琴ちゃんは作中で何度も頭をぶつけます。これでケガをしないのは若さというより頑丈さでしょう。

 真琴・千昭・攻介の三人の帰り道にある、分かれ道。この道は空間だけではなく、時間(未来)の分かれ道にもなっています。私はこの作品を観るのは2回目なので、「わかれ道」の標識が象徴的に見えました。どんな映画も、2回目ならではの楽しみ方があるものですね。

 この別れ道で千昭くんからの告白を断った真琴ちゃんは千昭くんを避けるようになってしまいます。このせいで友人の友梨ちゃんが千昭くんと急接近。真琴ちゃんはそれを、もやもやしながら見守る事態に。自業自得だぜ真琴ちゃん。

 千昭くんは真琴ちゃんに未来から絵を見に来たと話します。しかし、その絵は残念ながら、7月12日にはまだ修復中でした。千昭くんは真琴ちゃんにタイムリープについて明かしてしまったので、姿を消すと言います。

 時間が止まったスクランブル交差点の人混みのなかで、千昭くんは真琴ちゃんをまいて別れます。このシーンは印象的なので覚えていました。帰りの分かれ道といい、細田監督は象徴的なシーン作りが得意なのですね。

 真琴ちゃんがタイムリープの最後の1回を使い、千昭くんに会いに走って行くシーンでは、カメラの速度を固定し、真琴ちゃんが走る速度を表現しています。このカメラワークは何度見ても面白いです。

 私はてっきり、最後の1回で腕にクルミが入る前に戻り、腕にクルミが入るのを防いで千昭くんに返すのかと思っていたのですが、それは無理だったらしい。

 真琴ちゃんが千昭くんと河原で別れるシーン。いったん視界から消えたはずの千昭くんが、何気なく画面左側から戻ってきます。これ、カメラのフレームの外で何が起きていたのでしょうか。さては、土手に隠れて真琴ちゃんを観察していたな? 真琴ちゃんが泣きだしたから、もう一度別れを言いに戻ったのですね。前向きな言葉で。

 未来に「走って行く」と言う真琴ちゃん。たぶん、進路は理系で決まりですね。だってこれは「未来にジャンプする装置・技術を開発する」って意味でしょうから。例の絵もしっかりも守るんですよ真琴ちゃん。絵のことを忘れて開発に没頭していたら、再会した時に怒られますからね?

 以上。地上波で『時をかける少女』を観た感想をお送りしました。細かいところにはつっこみたいけど、青春映画でそれは野暮かな、と。