ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

映画『パイレーツロック』、登場人物の生き様までロックでカッコイイ。

目次

 

今回、ご紹介するのは、映画『パイレーツロック』。

原題は「THE BOAT THAT ROCKED」です。

この映画は劇場で観て、さらにDVDまで買いました。

以下、DVDのパッケージ画像(アマゾンへのリンク)。

  

 

作中音楽にはロックンロールの曲がたくさん使われており、

ロックの愛好家にはたまらない映画となっていますが、

私はべつにロックの愛好家ではないんですよね。

 

じゃあ、なんでこの映画を観ようと思ったのか?

そこからお話したいと思います。

と言っても、そんなに話すことはないんですけどね。

 

私、学生時代は京都市に住んでいました。

たまに行っていた映画館は、TOHOシネマズ二条。

そこにかかっていた映画を観た帰りだったかと。

 

近日公開予定のポスターを見て、あ、これおもしろそう。

公開されたら観に来ようと思いました。

たしか、画像と同じデザインのポスターだったと思います。

 

いや、この画像を見ただけで、なんでおもしろそうと思ったんだ。

そうききたいところでしょうが、今となってはわかりません。

ただ、私の直感は正しくて、この映画はおもしろかった、

とだけ言っておきます。

 

それではまず、あらすじを。

 

あらすじ(ネタバレ注意)

舞台は1960年代のイギリス。

正規のラジオ局は国営放送しかないこの国で、

下品なポップスとロックばかりを24時間流す「海賊ラジオ局」は

政治家から問題視されていた。

 

この「海賊ラジオ局」の一つ、「ラジオ・ロック」は

機材を船に積んで公海上に停泊している。

ここに暮らしているのは自由人ばかり。

 

そこへ、高校を退学させられた少年カールが、母によって送りこまれた。

ここで更生しろということだろうか?

母の意図がイマイチ読めないまま、彼は少しずつ大人の世界になじんでいく。

 

初エッチを体験したり、実の父に会ったり、パブで飲みすぎて

二日酔いになってみたり、甲板でバスケットボールをしたり。

 

しかし、そんな楽しい生活も長くは続かなかった。

ついに、放送そのものが違法になってしまったのだ。

このままでは営業が続けられない。

 

そこでオーナーのクエンティンがした決断はシンプルだった。

拿捕されないよう、航行しながら放送を続けるのだ!

ラジオ・ロックのメンバーは意気揚々と出航したが、

この船はずいぶんとオンボロだった。

 

なんと、出航早々に横っ腹に穴があき、船内が浸水しはじめた!

このままでは沈没する! 全員が甲板へ脱出して救助を待つも、

政府は彼らを見殺しにする気だった。正規の救難信号は無視されたのだ。

 

このまま助けは来ないのか?

メンバーが震えながら船首にしがみついて待っていると、

民間ボートの助けがやってきた! 沈む前の放送を聞いたファンたちだ。

救助されたラジオ・ロックのメンバーは叫んだ。

「ロックンロール!」

 

彼らは新たな船で今日もまた、ロックを放送している。

 

観た感想

この作品、実は135分もあるんですけど、

長さを感じさせないほど楽しい映画です。

 

まず、登場人物がおもしろい!

ファッションが個性的でカッコイイ人が多いです。

 

俺様キャラの自称「カウント(伯爵)」、

無口なのにDJの「マーク」、

太ってるのにモテるDJ「デイヴ」、

ヒゲもじゃのDJ「ボブ」、

普段はおバカなDJ「シック」など。

 

他にもステキな人たちが登場します。

この人らに会いたくなったら、DVDを再生するのです。

 

え、どんな場面がかっこよかったか、ですか?

彼らはラジオDJなんですからそりゃあ、マイクにむかって

話してる時ですよ。これには声の調子も含むので、

映画ならではのかっこよさですね!

 

甲板でのバスケットボールをはじめ、「30秒間クイズ」など、

日常生活の一部が細かく描写されているからか、

長い映画の割には退屈しません。

 

一番おもしろかった字幕は「ボブちがい」。

人ちがいならぬ「ボブちがい」です。カール少年のセリフですが、

どんな状況で発せられたのかは観てのお楽しみ。

 

最も印象に残ったシーンは終盤の、船が沈没していくシーン。

窓からレコードを吐き出しながら、

メンバーの家であり、職場でもあった船が沈んでいく様は美しい!

 

意地を張って最後に残ったカウントが、なかなか脱出しないのには

ハラハラさせられますが、彼が脱出したあとは安心して眺めていられます。

 

最後に。彼らの、「法に触れてもロックを放送し続ける」という信念は、

ロック愛にあふれています。そして、信念に準ずるその生き様は、

まさに反権力、ロックンロール!

 

以上、登場人物の生き様までロックでカッコイイ、映画『パイレーツロック』の

紹介でした。