今回は、ご紹介というより比較記事です。
目次
地上波で『リトルウィッチアカデミア』の放送がついに終わりましたね。
全25話だったわけですが、主観的にはあっという間でした。
以下、画像は TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』公式サイト より。
© 2017 TRIGGER/吉成曜/「リトルウィッチアカデミア」製作委員会
それでは、振り返りがてら、元になったアニメミライ版と
比較してみたいと思います。
アニメミライ版とTVアニメ版の違い
二つのバージョンの違いは、大きく分けて以下だと思います。
①登場人物が増えている
②魔法界は落ち目で、魔女の地位が低いことが示されている
③シャイニィロッド本来の用途などが説明されている
①登場人物が増えている
・アニメミライ版だと、先生が三人ぐらいしか出てこない。
TVアニメ版だと授業のシーンが増えているので、
それに伴って登場する先生も増えています。
先生の帽子についている羽の数によって地位がちがう、という設定は、
TVアニメ版公式サイトで初めて知りました。
金策に苦労している、事なかれ主義の校長先生によってリアリティを、
魚語で授業する金魚の先生によって世界観に深みを出しています。
また、悪役のクロワ先生も登場。裏で糸を引いている人物ができました。
・TVアニメ版には、学外の人々が登場した。
アニメミライ版だと、学外の人物が登場しません。
舞台が学内で完結しているからです。
しかしTVアニメ版には、学外の人々が登場。
ダイアナやロッテの実家の人たちが登場することによって、
魔女の家系があることがわかります。
②魔法界は落ち目で、魔女の地位が低いことが示されている
・魔法界の、魔力の供給量が減っている
年々歳々、魔導石から得られる魔力は減っている。
供給量は減っているのに、学校の設備に使う魔力の量はそのまま。
精霊たちには生き辛い状況になっており、ついには反逆します。
このままでは魔法界は衰退する。
そこで登場した新技術、クロワ先生のSSS(Sorcery Solution System)。
これがあっさりと導入されるぐらいピンチのようです。
・ダイアナの実家が没落している。
ダイアナが実家に帰る回がありました。
ダイアナの母バーナデット亡きあと、叔母のダリルが実家を仕切っていましたが、
金策に走るあまり、家宝まで売りに出す始末。さすがにもう任せておけません。
使用人たちからの手紙を読んだダイアナは、退学して当主になる決意をします。
魔女はもう、人々から尊敬されるような存在ではなく、
お金に苦労するような立場なのです。
③シャイニィロッド本来の用途などが説明されている
・シャイニィロッドの使い道が明かされる
シャイニィロッドの本当の名前は「クラウ・ソラス」のようです。
そして、この杖の用途は、世界改変魔法「グラントリスケル」を発動させること。
使用した人間の思うままに世界を変えられる、とされています。
・アッコに目標ができる
「七つの言の葉」を集めることで、「グラントリスケル」を使える。
杖に選ばれたアッコは、「七つの言の葉」を探しはじめます。
全部、集められたら、この杖の前の持ち主、シャリオに会えると信じて。
これによって、アッコが冒険する理由が生まれます。
お話を長く続けることができるようになるわけですね。
・役目を終えたシャイニィロッドがどうなったのか示される
役目を果たしたら、シャイニィロッドはどうなるのか。
個人的に気になっていたことでした。
TVアニメの最終回。なんとシャイニィロッドは、輝きながら
崩壊していき、空に帰ってしまいました。
これによって、「使い終わったらどうなるのか」が説明されたのです。
それで、アッコは成長したのか?
答え:七つの言の葉を集めるため、七つの試練に挑んだ結果、
心は強くなった。変身魔法もマスターした。
でも、ホウキで飛べるようにはなってない。
少しだけ、ホウキに乗って浮けるようにはなりましたが、
自由自在に飛べるわけではなく。移動に使えるのは当分先みたいです。
でも、一番の収穫は、ダイアナとの信頼関係かと。
違うタイプの人とも付き合えるようになったし、
優等生に信頼されれば、まわりからの評価も上がるはず。
残りの学生生活も、がんばれアッコ!
あと、アッコの学友のみなさん。これからもアッコをよろしくです!
以上、『リトルウィッチアカデミア』の完結を記念して、
TVアニメ版とアニメミライ版の比較をお送りしました。
追伸:ご新規さんへ、レンタル情報。
レンタルDVDは、2018年1月10日に、最終巻の第9巻がリリースされました。
レンタルで一気に25話分観るのはツライ、という方は、
アニメミライ版と『魔法仕掛けのパレード』がオススメ。以下、
過去記事へのリンクです。
追記:一番好きな回は、第17話のアマンダ回!
私が一番好きな回は、第17話の「アマンダ・オニール・アンド・ホーリー・グレイル」。タイトルからしてアマンダ回ですね! DVDでは6巻に収録されています。
一番好きなキャラがアマンダ、というわけではなくて(失礼)、話の展開が好みなのです。操られ系、とでも言えばいいのか。
操られ系には2種類あって、
1、登場人物が洗脳されており、本人の意志がないパターン
2、登場人物自身の意志はあるが、身体だけが操作されるパターン
があります。本作の第17話はパターン2のほうです。
アッコとアマンダが侵入したのは、名門男子校、エイプルトン。魔女用の拷問具が残されているエイプルトン校もすごいですが、アマンダの運動神経のよさもすごいです。いったん生徒につかまるも、イスごとジャンプ(!)して拘束を解き、リーダーの生徒、ルイスに反撃。ルイスとアマンダがもみあっているうちにアンドリューが現れ、二人に決闘するよう提案します。
ネズミになっているアッコと聖杯をかけ、ルイスと決闘したアマンダ。二人ともフェンシングの心得があるらしく、強い。勝ったのはアマンダでした。
しかし、ルイスは約束を破って聖杯を壊します。すると、光がほとばしって、クロワ先生のキューブが現れ、飾られていた鎧にとりつきました。
急に動き出した鎧。恐がって逃げだすルイス。鎧は右手をのばして飛ばし、ルイスにとりつきました。さらに、鎧の右手に連動して他のパーツも次々にルイスに強制装着され、ルイスの「助けてくれ」という声をかき消すようにカブトが被せられます。こうして装着者を得た鎧は、ルイスの身体をのっとって暴れ出しました。
これを倒したのはアマンダ。アッコから杖を返され、曲がった剣を直して強化し、見事、鎧のカブトを割ってルイスを救出します。
以上が、この話のハイライトです。この話を久しぶりにレンタルで観たんですが、いやあ、これは恐い、というか痛いですよねー。自分の身体が自分の意志と関係なく動くなんて考えただけで恐いですし、もし外骨格式で操作されているのなら、抵抗しようと手足に力を入れると、骨折するかもしれません。抵抗しないほうがいいでしょうが、そうすると今度は、飛んだり跳ねたりといった動作の衝撃に、脱力した状態で耐えなければならない。曲芸師でも無理じゃね? という事態。うん。この状態から救われたら誰でも素直に感謝しますよね! おまけに、自分が約束を破ったせいで起きたことなら、なおさらでしょう。ルイスくんが謝る気になったのも当然です。
鎧が動いたのはクロワ先生の実験のせいでした。今回のクロワ先生は、なんか辛そうなカップメンを食べてて体に悪そうです、じゃなくて! 先生、いくら実験でもあれはヒドイわ。扇動するだけならともかく。
追記にしては長く17話について語ってしまいました。こういう展開、というかシチュエーションが好きなもので。『魔法騎士レイアース』(原作マンガ)のラファーガ回はパターン1ですが、あれもかなり好き。自分はこういうシチュが好きなんだと気づいたのは、CLAMPさんのおかげです。ありがとうCLAMP先生!
あ、話が脱線した。じゃあ、ここらへんでシメの言葉を。気になった回は、気が済むまで観なおしましょう!
※本記事は、2018年4月6日に加筆しました。