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今回ご紹介するのは、世界のハンバーガーを紹介するグルメマンガ『本日のバーガー』。私が読んだのは14巻までです(以下、続刊)。正直な話、本作でオススメなのは10巻まで。これ以降はハンバーガー自体ではなく登場人物に焦点が当たってきて、ストーリーの引き伸ばしに入った印象でした。引き延ばしに入るのは人気作の証拠。商業マンガ的には成功しているようですが、個人的にはバーガーフェスが無事に終わったところで物語も終わっていたほうが作品としてはよかったと思います。私は14巻で読むのをやめてしまいました。それでも本作は存在自体が面白いので、この記事は残してあります。マンガのお話をするのなら、表紙をお見せしなければ。以下、リンクを兼ねた画像です。
はい、こちらが1巻のカバーです。このように、ハンバーガーの絵がタイトルの上にどーんと描かれているのが特徴。ずっと同じ構図でした。バーガー+人物で背景の色も同じ。パンを連想させる落ち着いた色合いです。このマンガを紹介しようと思った理由は、単純に自分の前記事からの流れでした。ついでに過去記事もどうぞ。以下、リンクです。
せっかくなので、この流れでこちらのマンガも紹介しようと。毎度、新刊を楽しみにしていた作品でした。
このマンガの内容(主役はハンバーガーだけど)
博識の店主が世界各地のハンバーガーを自店でつくり、お客さんが持ち込む人間関係のお悩み(頼みごと)を解決していくグルメマンガ。こういう、一つのテーマがあるマンガで、ひとつのお店が舞台になる場合「いや、なぜその悩みをこの店で解決しようと思ったんだ」と感じることがしばしば。
しかし、これには作者の事情があります。ただの紹介だけなら図鑑でいい。マンガにするからには「お話にする」ことが必要です。この独特のムリヤリ感を楽しめない方、現代日本が舞台になっている作品にはリアリティ(現実味)を求める方にはオススメできない類のマンガもあります。『本日のバーガー』もそのひとつです。同じ商店街の和菓子屋さんや、ライバルのバーガーショップの店主や、お客さんの高校生とその周辺の人たちなどからの依頼が、なぜかハンバーガーショップ「アンリミテッド・ソウルズ」の店主・神宮寺さんに持ち込まれます。なかには「アンリミテット・ソウルズ」の味を気に入った投資家が投資をするかどうか見極めに来店、なんてマトモな話もありますが、ほとんどは人間関係のお悩み相談です。
お悩み相談の詳しい内容は割愛しまして、この作品で紹介されたバーガーの一部をあげてみます。
・ザリガニがパティになっている「ポーボーイ・バーガー」
・羊の内臓の料理、ハギスがはさまれた「ハギス・バーガー」
・グレイビーソースをかけてタマネギをトッピングし、ナイフとフォークで食べる「ボフサンドイッチ」
以上、作中に登場するバーガーのうち、文字で説明するだけでもおもしろいバーガーを選んでみました。ハンバーガーも高級になってくると、大人の食べ物になるんですね!
このほかにも、おもしろい・おいしそうなバーガーがたくさん紹介されています。一読すれば、ハンバーガーのウンチクを語れるようになるかも。ハンバーガーに詳しくなることは間違いないでしょう。マンガの「お話」は世界各地のバーガーを読者に紹介するための前フリなのです。この作品の主役はハンバーガーです。
10巻ですでに、過去に登場したゲストキャラが再び登場したりしてストーリーを引きのばしている感が出ていてましたが、逆に言えば内輪ネタができるぐらいキャラクターが増えてきたわけですね。
まとめ 。思えば貴重な作品です。
「不自然な話の展開でも大丈夫。メインはテーマに沿ったものの紹介だもんね」と思える方にはオススメ。この作品の場合、ハンバーガーが好きで、世界各地のハンバーガーが見たいけど、図鑑じゃ味気ない、という方むけですね。世にグルメマンガはたくさんあるのでしょうが、ハンバーガーにフォーカスしているマンガは珍しいのでは。思えば貴重な作品です。まあ、私の場合はタイトルがおもしろいと思ったのが購入のきっかけなのですが。このタイトルの潔い短さ。そのくせ、何をメインにしているのかがすぐにわかる明瞭さ。本当にいいタイトルだと思います。
以上、なぜかバーガーショップの店主がお悩みを解決するマンガ『本日のバーガー』の紹介でした。
※本記事は、2020年5月11日にリンクを修正して加筆しました。
こちらは1巻へのリンクです。試しに読みたい方はこちらをどうぞ。
こちらは1〜10巻までのリンク。まとめ買いしたい方はこちらをどうぞ。