ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

アイスクリームが好きなのできゃりーぱみゅぱみゅさんの「さいごのアイスクリーム」を推す。

今週のお題「夏うた」

 

さいごのアイスクリーム

さいごのアイスクリーム

  • provided courtesy of iTunes

歌詞はこちらのリンクからどうぞ(⬇︎) 

https://kashinavi.com/song_view.html?71297

 

近所にまだTSUTAYAがあった頃にきゃりーぱみゅぱみゅさんが気になって何か1枚通しでアルバムを聴きたいと思って借りたのが「なんだこれくしょん」だった。収録曲に、先にiTunesでミュージックビデオを買っていた「ファッションモンスター」が入っていたので借りた。今アマゾンで確認したら12曲も収録されているのに「さいごのアイスクリーム」の他に印象に残っているのは「にんじゃりばんばん」と「ファッションモンスター」と「ふりそでーしょん」の3曲だけだったりする。要するに収録曲の3分の1しか思い出に残っていないのである。しかしハズレということもない。ボカロ曲のアンソロジー的なアルバム(色んなボカロPが1曲ずつ提供するやつ)を聞いた時のアタリ率もだいたいこのぐらいだから。

じゃあなんで「さいごのアイスクリーム」が印象に残っているのかと言えばずばりテーマが「自分の不在中、家族に激レアのアイスクリームを食べられて激怒する社会人女子」だから。主人公は働き疲れて家に帰り、滅多に手に入らないけどお気に入りのいちご味のアイスクリームを楽しみにお風呂に入る。そして風呂上りにウキウキでスプーンを片手に冷蔵庫の冷凍室を開ける。しかし、そこにアイスクリームはない。大事にとっておいた最後の1個のアイスクリームが、無い。当然ながら主人公は激怒する。最後のアイスクリームを食べた奴は許さないと、スプーンを構える。歌詞の情景描写はここで終わる。

食べた奴は許さない、という歌詞から主人公は犯人を特定できておらず、同居人は複数いることが想像できる。これはおそらく自分の家族だろう。主人公は実家暮らしのようだ。もし最後のアイスクリームを食べたのが自分の子である可能性があるならばここまで怒らないであろう。わずかな歌詞からでもこれだけのことが想像できるので描写の読解力が上がると人生が楽しくなるのはいいが、個人情報死守勢はブログを書く時に文章から家族構成がバレないよう気をつけよう(自戒)

この曲のアイスクリームはただの小道具ではない。誰かの思い出の中にある夏の象徴ではなく、まさに今食べたい(たぶん)高級嗜好品であり、取り除いたら作品が成立しないモノである。恥ずかしながら私はこの曲を聴くまでアイスクリームが小道具ではなくテーマそのものになっているJPOPの曲があることを知らなかった。アイスクリームの歌というとどうしても童謡のイメージだったから。短い曲ではあるが、アイスクリームがテーマになっているJPOPがあると教えてくれた思い出の1曲。似たような経験をお持ちの方はぜひ聴いてみてほしい。「食べ物の恨みは恐ろしい」と言うけど、夏場のアイスクリームは特に地雷だよね。うん。