ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』読んでます。ポスアポ映画が観たくなる。

今週のお題「読書の秋」

 

目次

 

当ブログ「ロマンというほどでもない」には元から「書籍」というカテゴリがあるんですが、気がついたらこのカテゴリでマンガの話ばかりしてました。ライトノベルならぬライト学術書をおすすめするカテゴリにする予定だったのですが(汗) 今回は開設当初に思い描いていたカテゴリにふさわしい一冊を読んでいるのでご紹介と感想を。といっても実はまだ半分ほどしか読んでないんですが。著者の真剣さが伝わってくるので、少しずつ大切に読んでいます。

ということで今回とりあげるのはこちら(⇩)

 

『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』

ルイス・ダートネル著 東郷えりか訳

河出書房新社 初版:2018年9月

 

上のリンクは河出文庫(タ4-1)です。私が買ったのはこのバージョン。手元にある個体の奥付を見ると4刷となっているので、文庫化された後に3回も増刷されているんですね。このテーマに関心がある人は意外と多いようです。文庫版の値段は税込みだと1000円超えなので、アマゾンで送料無料2000円抱き合わせ買いするのに適した価格帯ですね。1000円ぐらいの本を2冊買うのが一番お手軽な抱き合わせなのでおすすめ。

それでは以下、この本の趣旨と感想など。

 

本書の趣旨

趣旨なんかタイトル読んだらすぐわかるだろと思われる方もいらっしゃるでしょうがまあ一応。この本では「何が原因で文明が滅ぶか」ではなく「文明が滅んだ後にどうやって再建するか」に焦点を当てています。専門職の人が死滅した世界で、初歩的な科学知識しかない素人の集団が、どうすれば科学文明を再建できるのか。その具体的な方法を記し、文明崩壊後で途方に暮れている者を導くべく書かれたのが本書です。

 

感想。ポストアポカリプス映画が観たくなります。

アメリカには俗に「プレッパー」と呼ばれる、文明の崩壊に備えている人々がいるそうです。しかし、ほとんどの人は文明の崩壊になど備えていません。想定しているのはせいぜい自然災害で、ほんの数日で救助が来ることを前提としている人のほうが多いでしょう。現に我が家も、2Lペットボトルの水を30本ほど買いだめしているぐらいです。あまり長期的な備えはしていませんし、キャンプ用品はありません。こんなぼーっとした人間が急に文明の崩壊に巻き込まれたら。運よく生き残っても、どうすればいいのかさっぱりわかりませんよね。そんな人に朗報! とりあえずこの本を読めば科学文明の概要がわかります! 数日分の食料と寝床を確保したらこの本を読みましょう。燃料は貴重だから無駄遣いは厳禁。お日様が出ている日中に読みましょう。学生時代に司書課程で習った書物の利点に「電源がなくても読める」があったのを思い出しました。電球どころかロウソクすらなくても本なら読めるのでありがたいですね。電子書籍リーダーは贅沢品であることを思い知らされます。本書『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』を電子書籍で持っていてもまるで意味がない。ゲームの攻略本は電子で買ってもいいけど、この本だけは紙で買ってください。じゃないと保存がきかないんで。

本書の科学文明解説は多岐にわたっているので、まだ半分ほどしか読んでいない身ではとても解説できません。そこで、今のところの印象を述べますと…ポストアポカリプスものの映画が観たくなりますね。今なら登場人物にめちゃくちゃ同情できると思います。「アンタら、こんなにないない尽くしの世界で暮らしてるのか」って。あと「こんだけのもんを再建しないと現代文明に追いつかないのか」って。現代文明は途方もない数の中間技術に支えられて発展してきたことがおぼろげながらわかりました。文系の人はもちろん、理系の方にもぜひ読んでほしい。

本書はあくまでも概要、必要最低限の内容なので、本気で文明の再建を目指すのなら図書館から専門書を発掘しまくらないといけませんが、入門・手引書には適しています。受験や就活などの文明的な用事が終わったみなさんは、平和な文明が続いているうちに本書をお読みください。なんせこの本、日本語版の本文だけでも383ページあるので、実際に文明が崩壊する前に一度は通読しておかないと。いざって時に知識が活用できなかったら作者さんが泣いちゃうから。買ったあとはもちろんお家で大事に保存しておいてね! 本書を読むおすすめのシチュエーションはずばり、冬の夜中。ガンガンに暖房つけてビッカビカの照明の下、電子レンジで温めた飲み物をマグカップに入れて飲みながら読むと文明のありがたみが身に染みるのでおすすめ。

 

以上、『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』読んでる件をお送りしました。まずは『アイアムレジェンド』でも観るか。

 

科学文明再建マニュアルがわずか970円で買えるとか安すぎじゃないですか!?

すばらしきかな機械式大量生産体制! この本自身も文明の恩恵を受けていることがわかるお値段ですね。ありがたや。