今週のお題「復活してほしいもの」
このお題には生産中止品のコスメで参加済みなのですが(⇩)
この他に思い出したのは、新刊書店兼古本屋のチェーン店、天牛堺書店です。調べてみたところ2019年に破産申告したようなので、つまり倒産したんですね。天牛堺書店が破産したらしいというニュースを聞いた当初は、天牛書店江坂店も閉店してしまったのかと思って悲しかったですが、後で調べてみたら別の会社なので存続しているとわかって安心しました。安心しましたが、身近にあったローカルチェーン店が消えたことに変わりありません。古本オンリーの硬派な古書店ならともかく、天牛堺書店は新刊も文房具も売っていて、古本といっても売り場の片隅に均一台があるぐらいで、ほぼ新刊書店のチェーン店でした。それでも破産したというのだからショックです。もっとも、私にはあまり嘆く資格はないのですが。というのも大学を卒業した当時はネット専門古本屋(実態は背取り屋)で、天牛堺書店のサイトに毎日アクセスして均一台の価格をチェックして、仕入れに行く先を決めていました。そして携帯電話と買い物カゴを片手に均一台の前をカニ歩きし、ネット上で高騰していそうな本を探していたのです。私が背取り屋(古本専門の転売屋)を始めた頃は副業としてもてはやされていたので、同じように携帯電話を片手に均一台の前をカニ歩きしている人たちをみかけたものです。「同業者だな」と思いながら会話することはなく、みんな黙々と高値で売れそうな古本を探していました。正直なところ、あまり良い客ではありません。隙間どころか寄生産業です。まあ、ついでに趣味の本も買っていたので少しは趣味も含まれていたのですが。いくらお手軽とはいえ副業に背取り屋を選ぶような人は、やはり本好きだったのでしょう。結局のところ私は背取り屋を2年ほどでやめました。私がやめた後も続けていた人たちは、2019年以降はどうしているのか。今ではコロナが流行しているので、古本を買う人も減っていることでしょう。現に私はコロナの流行後、アマゾンでは新刊しか買っていません。天牛堺書店が破産した時期は、個人が古本の転売で儲けることができなくなり、背取り屋が廃れはじめた時期だったのかもしれません。背取り屋が消えるのは良いことかもしれませんが、低価格で古本が買える庶民的な古本屋が消えたのは非常に残念です。いつかコロナが去ったら、天牛堺書店に復活してほしい。以上です。