思えば私は昔から「動きそうで動かないもの」が怖かった。実は大人になった今でも怖い。恐竜の化石は石に埋もれているタイプでないと怖いし、人形全般も怖いし、ぬいぐるみだって大きいと怖いので我が家には手のひらサイズのマスコットしかない。大きなものでも陶器の和装ウサギがせいぜいである。お人形やぬいぐるみ類に囲まれて暮らしている人とは一生わかりあえないと思う。 …私の恐怖症についてはこのぐらいにしておこう。
https://mee6.hatenablog.jp/entry/2022/04/24/184226より
⇧の記事は私が書いたもの。以前「好きな公園」というお題に参加した記事でこう書いた。実は幽霊やお化けの類も怖いのだが、いい歳して幼稚だし単純すぎて説明を要しないので長文にならない。だからこちらの恐怖症について書くことにした。「動きそうで動かないもの」をもう少し詳しく言うと「動きそうな外見なのにじっとしている物」だ。いかにも動きそうな外見なのにじっとしている物が怖いのなら、今まさに目の前で動いていれば怖くないのかというと、それはそれで怖い。小学生の時、校外学習で行った遊園地で恐竜が出る乗り物を怖がって断固拒否し、私だけ乗らないで先生とトランポリンで遊んでみんなを待っていたことがある。幼少期は平気だった動物のぬいぐるみもいつの間にか怖くなってしまった。ふわふわボディのほうはともかく、ガラスでできた虚ろな目がダメだ。動物のぬいぐるみは中途半端に実在動物に似ているので怖い。目を離したらこっそり動きそうだから。それならポケモンのように架空のクリーチャーを模した物なら怖くないのかというと、そうでもない。神社の狛犬もじっと見ていると怖くなってくるし、お寺の手水鉢にいる口から水を出している龍も怖いので、モチーフの実在/架空は関係ないのだ。では人間を模した物なら怖くないのかというと、もっと怖い。顔があるタイプのマネキン・日本人形・フランス人形・腹話術の人形といったベタな物はもちろん、リカちゃんなどの愛らしい着せ替え人形すら、暗いところでは見たくない。人形供養の寺にずらりと並べられた人形は怖いが神社の狛犬は怖くないという人は多いだろうから共感されにくい恐怖症のような気がするが、私は対象の材質が何だろうが、やはりどうしても「動きそうで動かないもの」が怖いのだ。いつかこの恐怖症のきっかけや理由を言語化できる時が来るのだろうか。
以上「動きそうで動かない物」が怖い件をお送りいたしました。