ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

実はあのトーベ・ヤンソンも『不思議の国のアリス』の挿絵を描いてる。

お題「披露する機会がないけど語りたい薀蓄(うんちく)教えてください。」

 

本日は2月22日で日本版「猫の日」なので、チェシャ猫関連…じゃなくて「アリス」のウンチクをひとつ。「特別展アリス」に行って思い出したんですけど(⇩)

www.aham.jp

実はあのムーミン」の作者トーベ・ヤンソンさんも『不思議の国のアリス』の挿絵を描かれています(⇩)

⇧の本は学生時代に学内書店でみつけて一目ぼれして買いました。「トーベさんもアリスを描いてたんだ! これはレア!」と感激。トーベさんのお仕事の幅広さを知ることができました。描かれている個々のキャラクターは確かに「アリス」のキャラクターなのに、画風はなんともトーベ風です。トーベさんが描くムーミンたちはアニメ版とちがってただ愛らしいだけではなく、独特の味があるのが良いところ。トーベさんが描いた「アリス」の世界からは騒がしさが減っていますが、奇妙さはしっかり伝わってきます。トーベさんは「不思議の国」のにぎやかさよりもおかしさに注目なさったのかもしれません。「特別展アリス」には草間彌生さんの作品も展示されていましたが、個人的にはトーベ・ヤンソン版も展示してほしかった。「ムーミン谷」なんて独自の世界を築けるほど想像力が豊かな人でも、他人の作品を絵に描いたりしてる。クリエイターといえども無から有をつくっているわけではない、という一例になってよかったと思うんですが。まあそれは置いといて。「特別展アリス」を観て思ったのは不思議の国のアリス』は文章が本体だってこと。絵本ではなく児童文学だったからこそ、たくさんの人たちが挿絵を描くことができた。もしも『不思議の国のアリス』が絵本として出版されていたら、無数の派生作品を生みだすことはなかったでしょう。絵と物語がセットになっているマンガやアニメよりも、物語しかない文学のほうが長く残り、より多くの派生作品を生むのかもしれません。昨今はジャパニメーションが注目を集めていますが、マンガ・アニメよりも可能性が無限大なのはむしろ文学だ!

 

以上、語りたくなったウンチクでした。