ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

「ニモ」で初めてアニメ映画に感動した。

お題「人生を変えたと言える映画や本ってありますか? あればそのエピソード等教えてください」

 

劇場版アニメで「ニモ」と言えばクマノミが主人公のピクサー作品「ファイディング ニモ」が有名かと思いますが、私がお話ししたいのはパジャマを着た男の子が主人公で、スランバーランドで冒険する映画「NEMO」のほうです(⇩)

幼少期に初めてVHS(ビデオテープ)で観た時はストーリーを理解するので頭がいっぱいでしたが、今思えば背景美術も含めてものすごい高品質な傑作アニメでした。大人になってからまた観たくなってAmazonでDVDを探したのですが、その時にはみつからず。仕方なくVHSを買って、近所の図書館でビデオデッキを借りて観ました。といっても図書館の設備なので、規則上は図書館が所蔵しているビデオしか再生してはいけません。なので、できるだけ絵柄が似た作品を選んでビデオデッキの使用申込をしました。(注:よい子はマネしちゃいけません)司書さんはまさか私が別作品を持ち込んで再生するつもりだとは思いもしなかったでしょう。すぐにヘッドホンを渡してくれました。私は何気ないふりをしてしれっとヘッドホンを受け取ってビデオデッキの前に座り、「NEMO」のビデオをデッキに入れ、ワクワクしながら再生ボタンを押しました。大人になってから観てもやはり「NEMO」はすばらしく、あの映像美は幼少期の思い出補正ではなかったことが証明されました。ありがたや。この「NEMO」以前にもアニメには親しんでいましたが、幼少期に観ていたのは「アンパンマン」「ムーミン」といったキャラクターものとディズニー作品だったので、世の中にあるアニメはみんなキャラクターものかディズニー作品だとばかり思っていました。例外はサンリオの「シリウスの伝説」ぐらい(⇩)

mee6.hatenablog.jp

それほどアニメに無知だった頃に観て衝撃的だったのが「NEMO」です。キャラクターものじゃないし長いのに飽きない。きれいな景色がたくさん見られる。おまけにプリンセスがかわいい。ゴブリンみたいな子たちも(合体したりして不気味だけど)かわいいし、夢と現実を行ったり来たりするのもすごい。幼少期の私にアニメの幅広さを教えてくれた名作でした。「NEMO」を観ていなかったらジブリに親しまなかったかもしれません。できればもう一度観たかったのですが、何度も図書館の設備を借りるのは気が引けるので、せっかく買ったビデオはあれきり再生できていません。この記事を書くためにググってみたらいつの間にかブルーレイが発売されていて、そのうえAmazonプライムビデオで視聴できることがわかりました。マジかよAmazonさま神だな! 近々、また観て記事にしたいですね。私と同年代の方なら思い出の一作にランクインしている隠れ名作でも、若い人たちには知られていないんだとしたらもったいないですし。マンガ『映像研には手を出すな!』第7集48話「ライバル」での浅草氏のセリフ「こいつぁすげえや!! 『リトル・ニモ』のオマージュだ!!」には思わずニヤリとしました。大童先生も「NEMO」を観て感動したんだなあ。あくまでもアニメーターの視点でしょうが。こういったセル画時代黄金期の名作は後の世代にもずっと伝わってほしいものです。

 

以上、「ニモ」で初めてアニメ映画に感動した思い出をお送りいたしました。

 

そもそも『映像研には手を出すな!』をご存じない方はこちらをどうぞ(⇩)

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