みなさん『猫と紳士のティールーム』というマンガはご存じでしょうか(⇩)
私は友人に単行本をプレゼントされ、その存在を思い出しました。長いこと忘れていたマンガです。どこかのサイトで無料公開されていた2話分だけ読んでそれきりになっていました。続きが読めてよかった。友人ちゃんありがとう。ということで今回は、イケオジ店主の瀧さんがデカ黒猫キームンくんとともに営む喫茶店を舞台にしたマンガ『猫と紳士のティールーム』についてお送りいたします。
このマンガの主な内容は⇧の太字部分でだいたい説明していますので、次はキャラクターについて。店主の瀧さんは2巻現在で52歳とのこと。口ひげが非常にお似合いで美形ですが極度の人見知りなので商店街のなかにひっそりと開業したとのこと。瀧さん本人によると、ヒゲ受けがついたティーカップ「ムスタッシュカップ」使いたさにヒゲを生やしているようですが、実際は作者のモリコロス先生がヒゲオジ好きだから瀧さんにヒゲを生やし、そのついでにムスタッシュカップを登場させたのでしょう。キャラクターの言い分と作者都合は異なるのが常ですが、それを分析しながら読むのもマンガの面白さです。相棒かつ愛猫のキームンくんは大型種+雑種のミックス(体重8kg)とのこと。大型かつ長毛かつ黒くなりうる猫といえばメインクーンでしょうか。イケオジの隣や英国調喫茶店に黒猫を置きたくなるのはわかりますが、キームンくんを大型にしたのは作画の都合かと。これぐらいの大きさならば出窓いっぱいに描けますし、画面の中で存在感が出ます。少しぐらい遠くにいてもコマに収まる便利な体格。何より、瀧さんに抱き上げられた時のみっちり感がすばらしい。「デッカわいい*1」もひとつの正義ですね。短毛種の猫を大きく描くと縮尺が狂っているように見えてしまいそうですから、自然に大きく描ける種類に設定なさったのでしょう。ちいさいだけが猫のかわいさではないので、このマンガで猫の大型種や長毛種の良さが広まれば良いですね。ついでに言うとキームンくんは非情におとなしい性格らしく、2巻で瀧さんの兄上にムリヤリ抱き上げられても暴れませんでした。しかし、現実で猫に嫌がることをするとほぼ確実に噛まれるかひっかかれるので、作中のように乱暴に抱き上げたり、急に大声を出すなど驚かせる・怖がらせることはしないように。猫は小さくて愛らしい生物に見えますが立派な肉食獣です。要するに小さな猛獣なので爪も牙も鋭く、ストレスを与えると攻撃されることがあります。肉食獣がストレス源に対抗する手段はたいてい攻撃という形をとることをお忘れなく。犬は噛まないように躾けられるのでしょうが、猫の場合は躾られませんのであしからず。くれぐれも、キームンくんのかわいさに影響されて軽率に大型猫を飼われませんようご注意ください。キームンくんはあくまでもキャラクターです。お客さんをひっかくような凶暴な猫だとお話にならないので、おとなしい性格になっているのです。現実の猫にキームンくんのようなおとなしさは期待できません。この点だけは誤解なきようお願いいたします。
レギュラーのキャラクターは上記の瀧さんとキームンくん。あとは各話ごとにちがったお客さんが現れ、そのお客さんに合わせて瀧さんが「本日の紅茶」を提供します。ちょっとした人間ドラマ+紅茶ウンチクが各話の内容ですね。片出(かたいで)さんという常連さんもいますが、見た感じごく普通のOLさんです。まあ、お客さんに個性がありすぎるとせっかくの猫とイケオジが霞んでしまいますので、お客さんは薄味でちょうどいいのでしょう。紅茶ウンチクの正確性についてですが、2巻からはついにプロの監修が入ることになったそうなので、2巻以降の知識は正確なものと思われます。なので安心して読めるのもいいところ。しかしまあ紅茶ウンチクはあくまでもオマケで、このマンガの主な用途はイケオジとデカ猫とお菓子を存分に眺め、この喫茶店の空気に没入することでしょう。今のところ私の手元には2巻までしかないので、披露されるウンチクは茶葉についてと、紅茶×お菓子のマリアージュについてぐらい。この勢いで茶器やケトルについてのウンチクもきいてみたいところですが、4巻には書いてあるのだろうか。私の友人ちゃんは慎重な人なので「気に入らんマンガが一気に4冊も増えたらジャマだろうし、とりあえず2冊だけあげる」と言って1・2巻だけくださって。続きを買うかは考え中。とりあえず、手元の話を読み飽きるまでは保留しよ。たくさん読んでしまうと単調に感じて飽きてしまうかも。単行本を買っても一気読みはせず、寝る前に1話ずつ読むのに向いたマンガです。お手軽に紅茶の知識を深めながら猫と紳士を愛でよう!
以上、マンガ『猫と紳士のティールーム』についてお送りいたしました。1巻へのリンクはこちら(⇩)
*1:単行本2巻P33で兄上がなさった表現