先日、虫歯の治療をした。といっても激痛が走るような末期ではなく、痛みもなく本人が気づかないほどの超初期虫歯だ。歯の検診(お手入れ)で半年ぶりに歯科医院へ行ったら衛生士のお姉さんに「虫歯がありますね」と言われた時には驚いた。何回の処置で治るか、治療費がいくらかかるか不安になりながらも一週間後に治療の予約をした。そして当日を迎えたが、虫歯の治療はあっけなく終わった。所要時間は約5分。治療費は約1100円。しかも治療はこの1回だけで済んだ。一安心だ。
虫歯の治療があまりにもあっけなく済んだので、拍子抜けしながらスタバに寄った。そして思った。
「虫歯の治療をした直後にケーキ食べるってどうなん?」
と。せっかく虫歯が治った直後に、虫歯の原因になりうるスイーツを食べるのもどうかと思ったので、さくらのシフォンケーキはあきらめた。この時期の風物詩なので食べておきたいのだが、今月はもう2回も食べている。だからもういいだろう。どうやら私は歯磨きが下手なようだから、これからは甘いものを控えよう。
「飲み物はシロップなしにしよう」
スタバでドリンクを注文する時はノンシロップにすると決めた。私は元からライトシロップ(シロップ少なめ)派なので、甘さ控えめが好みなのだ。これを機に甘さがない飲み物に移行しても大して苦にならないだろう。しかし紅茶やコーヒーがベースのドリンクでシロップ抜きだとわざわざカフェで飲む意味がないので、抹茶ラテを頼むことにした。今時は抹茶ラテもスティック状のインスタント飲料になっていたりするが、紅茶やコーヒーよりは珍しいのでよいだろう。
「抹茶ラテのトール、ホットでシロップ抜きで。イートインするのでマグカップでお願いします。支払いはプリペイドカードで」
スターバックスは独自のプリペイドカードを発行しており、季節ごとに絵柄が異なるので、好みの柄があるとほしくなってしまう。しかしすでに何枚も持っているので、新しく桜の柄を買うのはやめておいた。財布から数年前に買ったハチドリ柄のカードを取り出して、レジカウンターに置かれたトレイの上に置く。
「かしこまりました。ハミングバードカードのご利用ありがとうございます」
そういえば。今年もその時期になったのかと思い出す。ハミングバードカードとは、期間限定で売り上げの1%が寄付される特別なプリペイドカードだ。支払うだけで寄付になる貴重なカードなので、この1枚だけは紛失しないように気をつけている。混んでいたら帰ろうと思っていたのでタンブラーは家に置いてきた。今回は久しぶりのマグカップだ。お渡しカウンターでレシートを見せ、抹茶ラテ入りのマグカップを受け取った。
「ノンシロップって初めてだけど、味気なかったら嫌だな…」
ささやかな不安を感じながら、シロップ抜きの抹茶ラテを一口。
「あれ、甘い? シロップ抜きなのに」
もう一口飲んで甘さの正体を探る。
「そういえば今日はミルクのカスタムしてないな。これか?」
いつもなら低脂肪乳に変更するのだが今回は色々とイレギュラーですっかり忘れていたので、目の前にある抹茶ラテに入っているのは普通の牛乳だ。
「そういえば牛乳には乳糖が含まれてるんだった」
牛乳は元から甘い飲み物なのだということを思い出した。予想外だったのは、シロップ抜きにしてなおその甘みが感じられたことだ。
「ノンシロップの抹茶ラテ、適度に甘くておいしいやん」
ベースが温かい抹茶だと牛乳の甘さが引き立つことがわかった。これならノンシロップでも満足感がある。飽きるまでノンシロップ抹茶ラテを楽しんだら、他の「ノンシロップでもおいしい」メニューを探してみよう。
以上、スタバで牛乳の甘さを思い出した件でした。意外と甘い。