ロマンというほどでもない

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文体の元は星新一かも。

今週のお題「これに影響を受けました!」

 

中学生頃まではまだ体力や集中力があったので長編のファンタジー小説を読んでいました。「ハリー・ポッター」シリーズは挫折(というか離脱)してしまいましたが、西洋系では『モモ』『はてしない物語』『ナルニア国物語』『デルトラクエスト』『ダレン・シャン』『レイチェル』『セブンスタワー』『バーテミアス』『ネシャン・サーガ』が印象に残っています。なぜか国産小説にはあまり興味がありませんでしたが『クレヨン王国』と『十二国記』を読んでいたことは覚えています。逆に言えば今あげたものぐらいしか記憶に残っていません。そんな私が「影響を受けた」をはっきり意識できるのは星新一ショートショートです。ファンタジーではなく長編でもありません。年を取るにつれて幼少期に読んだものの内容はほとんど忘れてしまい、今の私のなかにはちっとも残っていないのです。

小学生の頃、家に初めてパソコンが来たのをいいことに、よくある「剣と魔法の世界」にあこがれて小説のようなものを書き、生意気にも印刷したことはありました。今思えばやたら改行が多くて印刷用紙を大量に消費していたような気がします(よく叱られなかったな)。三人称視点での書き方がわからず、どうすれば話者を変えられるのかわからないまま手探りして書いていた覚えがあります。物語を最後まで書き終えたのかどうかは覚えていませんが、ファンタジーものはこれ一作で満足してしまい、他のものを書くことはありませんでした。

なぜ私のなかに残ったのが星新一ショートショートだったのかを考えると、筋書きのみで勝負していることに好感が持てたのでしょう。その気になればいくらでも修飾して短編小説にできそうな作品でも、星新一は不要な形容詞をそぎ落とし、小説として成立する限界をせめているように見えました。主語と述語を可能な限り近づけ、読者ができごとの主題を忘れることのないように務めている。美文調を放棄するかわりに、けっして読者を置き去りにしないよう努力していたのでしょう。当ブログ「ロマンというほどでもない」はこの姿勢に準じて本文を書くように努めています。

伝記によると星新一は現役時代に文芸誌へショートショートを連載していたようですが「1ページいくら」という契約条件だったにもかかわらず、作品の長さよりも質にこだわり続け、原稿料でお子さんがたを育てあげたというのですから驚きです。連載中でも量より質を重んじてくれたおかげで後世にすばらしいショートショートが遺されました。星先生、1001編も書いてくださって、ありがとうございました。大変遅ればせながら*1申し上げます。お疲れさまでした。

 

以上、ブログの姿勢は星新一ショートショートに準じていると思っている件をお送りいたしました。

 

追記:この記事の公開後に読者さまが増えました!  登録ありがとうございます。久しく一次創作しておらず小説はあまり読まないのでミスマッチを心配しておりますが、末永くおつきあいいただければ幸いです。

*1:星新一は1997年没。享年71歳。出典:星新一公式サイト-プロフィール-