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Switch版『AI ソムニウムファイル』クリア。グロいけどいい話だ。

目次

 

みなさまお待たせしました。プレイ日記こそ更新中断してしまいましたが、プレイし続けておりましたので、ついにSwitch版『AI  ソムニウムファイル』の全ルートをクリアすることができました。ありがたや。

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セーブデータをふたつにしたせいで17時間ほど遠回りしてしまいましたが、無事に真相編(作中では解決編)をクリアできて一安心です。ということでここからはSwitch版『AI  ソムニウムファイル』の総評をお送りしたいと思います。

 

Switch版『AI  ソムニウムファイル』レビュー

よかったところ

・読むだけでは進まないが、詰まりにくい適度な難易度

本作はビジュアルノベルではなくADVなので推理パートがありますし、ソムニウムパートではアイボゥを操作して3D空間を探索しないといけません。物語を読むだけでは進められないのです。しかしソムニウムパートの難易度はそこそこで、何度かやり直していればそのうちに解法がわかります。私が攻略サイトを見たのは3回だけなので、ADVに不慣れでも詰まりにくく、適度な難易度だと思います。

 

・ルート分岐は会話ではなくソムニウムパート

本作でルートを分岐させるのは会話の選択肢ではなくソムニウムパートです。実はソムニウムパートには複数のクリア手順があり、ソムニウムパートでどのクリア手順をふんだかによってルートが分岐します。会話による分岐だといまひとつ盛り上がりに欠けるので、プレイヤーが積極的に関わる手段でルート分岐させてくれて嬉しい。

 

・地味に隠しルートもある

フローチャートに記されるルートだけでなく、あるシーンの、熱海に関する会話でのみ現れる隠しルートも存在します。分岐というほど大げさなものではありませんが、主人公が捜査をほっぽりだしてしまうコメディっぽいルートはちょっと笑えます。ルートによっては8人ほど死ぬ血生臭い内容のゲームなので、このルートは貴重な清涼剤と言えるでしょう。

 

・登場人物が少ない

登場人物は脇役を含めて28名ほど。なんともコンパクトでありがたい。主人公も犯人も敵も味方も含めてこの人数で済んでいるなんて驚異的ですね。生きた人間どころかキャラクター名を覚えるのも苦手な私からすると非常にありがたいです。ただし、名無しのモブはほぼ登場しないので暴力団「熊倉組」のメンバーが4名しか登場しないのはちょっとさみしいですが。結局のところ、どれくらいの規模の組なのかわからずじまい。

 

・オブジェクトへのコメントが多い

何度も同じ場所へ行くことになりますし、その場に置かれている物の外見が変化するわけではありません。オブジェクト(物体)は変化しないかわりに、それに対するキャラクターのコメントが変化します。おまけにほぼボイス付きです。マガジンラックにはいつもちがう雑誌が入っており、植え込みにはいつもちがう虫がいて、誰にきいても抽象画のタイトルがちがい、テレビのモニターを見ると変な動画をおすすめされるという具合です。シーンによっては病室のカーテンにさえコメントがあるのですごい。

 

いまいちだったところ

・たまにグロ描写がある

まあ殺人事件を捜査するという内容なのですから出血だの死体だのの描写があるのは当然なんですがバラバラ死体はさすがにグロい。あと、目玉に関する描写が多いのも要注意ですね。人の視神経をちぎる描写があります。これまたグロい。目に疾患や外傷のある人がビデオゲームをプレイするとは思えませんが、一応注意喚起。眼球に関するトラウマがある人はプレイしないことを推奨します。

 

・ヒロインのダンスと歌が1曲しかない

ヒロインのあせとんちゃんはネットアイドルという設定なのですが作中で聞ける歌は1曲だけです。なのでダンスの振り付けもこの曲に合わせたものしか見られません。ちょっと残念。続編ではパワーアップしているのかもしれない。本作は定価2000円ほどなので値段相応と言えなくもない。曲つくるのもダンサー雇うのもお金かかりそうだし。

 

・シンク装置の由来が説明されない

捜査する過程で参考人の記憶を調べるため、シンク装置を使ってソムニウム世界に入ります。それはいいのですが、これを開発したピュータの着想源は説明されません。もしかしたら「こんな装置あったら便利だと思わない?」「思いますけど実在しません」「だったらあなたがつくって」みたいな、ボスからの無茶振りが極まってつくられたのかもしれません。なんにせよ、重要な装置の開発経緯は教えてほしかったです。作中では装置のしくみばかり語られました。

 

・チャプターロックについて説明がない

事件の真相に迫る、特に大切なふたつのルートには途中でロックがかかり、他のルートをクリアしないとプレイできません。おまけに2大分岐の間で飛ばされるので、遠回りになります。はじめからチャプターロックについて説明し、ひとつのセーブデータで全ルートを攻略するようにアナウンスしてほしかったです。私は17時間ほど遠回りすることになりました。

 

総評。グロいけどいい話。

なんとか最善の形に落ち着いたという感じなので大団円とは言い難いですが。こっちでは生きてると思ってた人が実は死んでいたりとか、実は主人公もかなり悪人だから未来が心配だとか。しかしまあヒロインが生存し、主人公も元に戻ったという点ではハッピーエンドと言えるでしょう。さすがに過去編の故人は助けられませんが、一部の人は助けられるのでよし。特に、黒幕ポジの人を助けられるのは意外でしたね。まああの人は誰も殺してないんだからいいのか。一応は穏便に済まそうとしてたんだから。やっかいな息子に振り回されて大変だっただろうし。しかしあのやっかいな息子さんがあんな最期迎えたんだったら主人公も同じぐらい悲惨な死に方するべきなんじゃね?  勧善懲悪の観点からすると。でもまあいいか。あんな生い立ちのあせとんちゃんが今、幸せなんだったらそれでいいか。うん。グロいけどいい話だった。とりあえず未プレイの方は公式サイトを見て好みのキャラを探しましょう。誰か一人でも好みのキャラがいればプレイしてみてください。クリア時間は40時間ほどなのでコンパクトでオススメ。

 

以上、Switch版『AI  ソムニウムファイル』クリアしたらグロいけどいい話だった件でした。公式サイトへのリンクはこちら(⇩)

www.spike-chunsoft.co.jp