今週のお題「読書感想文」
読書感想文の後に残るモノと言えば課題図書である。いつの間にか自由図書とかいう選択肢ができたようだが今回は置いておこう。
課題図書制度の何が問題かと言えば事務処理が面倒くさくて図書館員(司書)の負担が増えることだけではない。毎年、愛着のない本が本棚に1冊増えてしまうことこそ問題である。
図書館の蔵書になれた課題図書はまだいい。国会図書館以外の図書館ではいずれ除籍されて蔵書ではなくなるのだとしても、数年は保管されて人に読まれる。では、一般の人が買った課題図書はどうなるのだろう? 図書館に寄贈? いや、図書館はすでにその本を持っている。課題図書なのだから。じゃあどうする? 古紙回収? 確かに紙製品だしリサイクルされるが本をゴミにするようで気が引ける。じゃあどうする? そこで多くの人が考えるのが、ブックオフその他の新古書店だろう。前回の読書感想文から早一年。本好きの親御さんであれば蔵書が増えて本棚を圧迫している頃だ。課題図書を処分するついでに蔵書を整理しようと考えて当然である。今ちょうどブックオフではキャンペーンをやっているようだ(⇩)
しかしまあ書籍は安値で買い叩かれるのが目に見えているし、正直な話、ゲームやCD・DVDといった電子メディアの方が買取価格が高い。電子メディアも買い取りしている店舗の場合は本より電子メディアを持ち込んだ方がいい。それに今は新型コロナの流行中なので都市部の店舗に行きたくない。カウンターで店員と対面したくない。そもそも今まで新古書店を利用したことがないし、ほんの数百円のために営利企業に個人情報を垂れ流すのは気が引ける。かといってこのまま放っておけば家の本棚がいっぱいになる。どうしたものか。
そこで私が提案するのが「きしゃぽん」である(⬇︎)
「きしゃぽん」とは、埼玉県に本社センターがある嵯峨野株式会社が提供しているサービスで、お客から古本などを買い取り、買取金額+100円を指定された団体に寄付するというものだ。私も先日、1箱送らせてもらった。私は今、査定結果の連絡待ちである。現在は繁忙期なのかして査定結果のお知らせが3営業日以内⇒3週間以内とかなり遅くなっているが、どうせ営利企業に個人情報を渡すのであれば寄付を検討してみては。実は大学もいくつか寄付先に名を連ねている。かくいう私も、寄付先に母校を指定した。いかな母校とはいえ現金で寄付するのは抵抗があるという人はこの機にいらないものを処分して、そのついでに寄付をしよう。普通の買取と違って自分の懐には金が入らないが、不用品処分と寄付がいっぺんにできて便利だ。迷いなく新刊本を買えるような、懐に余裕のあるアナタなら、自分の懐に金が入らなくても問題ないだろう。え? そもそも紙の本がたまることはない? 本を買う時はいつも電子書籍? これは失礼。そんなアナタはこれからもペーパーレスでエコな読書生活を続けてくれればいい。課題図書を持て余した親御さんや、それ以外の人。紙の本がたまってしまう全ての人へ。一度「きしゃぽん」の利用をご検討ください。意外と身近な団体が寄付先の候補にあるかもよ。
以上。査定結果を楽しみにしている人より。
追記:8月20日付で送った箱の査定結果のメールが本日(9月3日)届いた。嵯峨野株式会社からのメールによると私が送ったアイテム29点(3DSソフト、CD、文庫、新書、攻略本)のうち24点に値段がついて、買取額は2300円ほどになったらしい。ちなみに、私が今回送った箱は80サイズが1箱である。「きしゃぽん」のサイトによると、寄付先が大学の場合、100サイズの箱一つにつき500円ぐらいが買取の平均らしい。だとしたら今回の私はかなりの好成績を出したことになる。ちょっと嬉しい。
追記2:先日、なんと礼状が届いた。
受領書を兼ねているので差出人は嵯峨野株式会社だ。中を開けると書類が1枚入っており、募金報告(と言っても送金予定日はまだ先だが)の後に、募金先からのお礼メッセージが記載されている。ひとつ残念だったのは、申し込み用紙の卒業生欄にチェックを入れたのに一般向けのメッセージが書かれていたこと。せっかく寄付者に「本学との関係」を尋ねるのだから、関係者別メッセージの文面を作っておいてほしかった。我が母校でありながら手抜きだったのが少し悲しい。しかし礼状をもらえるとは思っていなかったのでうれしかった。査定額のお知らせメールが来た時点で取引は完了したと思っていたが、嵯峨野株式会社の事務処理では礼状を送るまでがセットらしい。ペラ1どころか紙半分の短さだが、母校からの礼状をもらって気分を良くしたい人にはオススメ。
※本記事は、2020年9月8日に加筆しました。