目次
今回、ご紹介するのは、簡易辞典『ザ・カタカナ語ディクショナリー』です。著者はササキマサタカさんで、小学館から出ています。以下、リンクを兼ねた画像です。
イラストはカズモトトモミさんが担当。 本文中にも同じイラストが使われています。
『ザ・カタカナ語ディクショナリー』って、どんな本?
たった3秒でカタカナ語がわかる本
イマドキカタカナゴヲ1,800ゴイジョウシュウロク
ペアで解説しているからわかりやすい
以上、本書の帯より。
これがこの本のコンセプトです。
しかし、カタカナ語ってどう分類するの?
この本、目次はどうなっているのでしょうか。
単語の成り立ちとか、そんな専門的に分類されてもわかりにくいですよね。
ご心配なく! そんな専門的には分類されてません。
007 ラテオレ語 latte-aulait GO
似通った意味を持つカタカナ語にフォーカス!
同じような響きのカタカナ語をチェック!
169 ジャムチュル語 jam-ture GO
時代とともに変わりゆくカタカナ語をフォロー!
244 サクイン index
全収録語を五十音順・アルファベット順に!
以上、本書の目次より。
私がこの目次を読んだ第一印象。「なんだこの分類のテキトーさは!」
素人には優しくてうれしいですが、著者の主観的分類じゃない?
この分類のテキトーさから、私は本書を「簡易辞典」と呼んでいます。
それでは、目次を勝手に補足説明しちゃいましょう。
ラテオレ語:カフェラテ・カフェオレより。微妙にちがうけど似ている語を解説。
ギャバジャバ語:ギャバ・ジャバより。使われる分野はちがうのに、語感だけが似て いる語を解説。
ジャムチュル語:ジャム・コンフィチュールより。ほぼ同じものを指しているけれ ど、呼び方が変わりつつあるものを解説。
サクイン:索引のカタカナ表記。学術書の巻末によくついているヤツ。
以上、本書の概容でした。本文の具体的内容は、実物を読んでのお楽しみです。
本書の効能
さて。ここまでで、本書の概容をつかんでもらったところで。この本の効能をお話ししたいと思います。カタカナは、漢字とちがって表音文字。表意文字ではありません。漢字のように、見ただけでだいたいの意味がわかるような便利な文字じゃないんですよね。そんなカタカナで書かれた語は、見ただけでは意味がわかない単語ばかりです。その単語の意味を想像するとっかかりがありません。今、みなさんが「ジャム」とか「ペン」とかいうカタカナ語を見て、すぐに意味がわかる、実物を想像できるのは、幼少期にがんばって意味を覚えたからですよね。カタカナ語は外来語に多く使われるので、時代とともにカタカナ語も増えていくし、せっかく覚えたカタカナ語が時代遅れになって通じなくなることだってあるかもしれません。でも、膨大なカタカナ語を自分で覚えておくのは大変。そこで、このテの本を一冊、手元に置いておきます。わからない語が出てきたらメモしておいて、あとでこっそり、辞書を引けばいいのです!
本文はイラストつきで楽しいので、辞書として使うだけでなく、ヒマをみて一度、通読するのをオススメします。読み終わるころには、以前より物知りになっていることでしょう。知ったかぶりでその場しのぎをすることが減る、はず!
以上、言葉の分類が主観的でおもしろい辞書『ザ・カタカナ語ディクショナリー』の紹介でした。