ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

【ポケモンSV】限界近いので厳選しないといけない。

またまたポケモンの記事でご新規読者様は驚かれたと思いますが、本当に限界が近いので語らせてください。何を隠そう、ボックスが埋まりかけているのです。最新作であるSVでは、作中のポケモンボックスが最大で32個まで増えます。そのうち、私が使用しているのは30個です。そう。ボックスの空きがあと2個しかないんですよ。明らかにピンチなんですよ。だから、色ちがいだの6Vだのがほしいわけでもないのに厳選しなきゃいけなくなったんですよ。なんてこったい。なんでまたこんな事態に陥ったのかと言いますと、単純に、ほぼ毎日☆5☆6をゲットしてたからなんですが。図鑑が埋まったあとも、えんえんとゲットし続けていたらこうなりました。ボックスの容量は有限なので、そもそも、図鑑のためだけにゲットした個体は逃がして整理してたんですが。それにしても。気がついたらボックス6以後は☆5・☆6のストック置き場と化しました。ブルーベリー学園編が始まり、ドーム整備が終わって御三家が出現するようになってからは、御三家の個体もストックするようになりましたが。それでも、大半は☆5か☆6です。ボックス25を過ぎたあたりから「そろそろ整理しなきゃ」と思っていましたが、特別講師とポケモン交換できると知り、ストックを温存することに。大量のストックがあれば、どのタイプのポケモンでも選べますので。ジムリーダーや四天王には専門タイプがあるので、相手の専門タイプに合わせてチョイス。その他のキャラでも、基本的に、相手がくれるポケモンのタイプに合わせました。問題は専門タイプがないキャラですが、ボタンはイーブイ専門なのでエーフィをチョイス。ペパーはお料理男子なので、焚火の火種に使えそうなカルボウを贈りました。探検に使えるポケモンをお求めのレホール先生には、崖登りが得意そうなガケガニをチョイス。カジッチュをくれたスグリにはドラパルトを贈りましたが…もしかして、好意をスルーしちゃったかな。ガラルの風習は知らなかったので申し訳ない。単純にドラゴンタイプをお送りしてしまった。せっかくドームにはラブカスが出るんだから、どうせならラブカスくれたほうがわかりやすかったんだけど。なんにせよ、特別講師との交換ラッシュが終わるまでは、ストックの温存をおすすめします。持ってないポケモンは送れないので。

閑話休題。話を戻しますと、なんとかして大量のストックを整理しなければいけません。特別講師との交換ラッシュが終わった今、ストックを温存する意味はないからです。しかし、単に「整理する」といっても基準が必要です。そこで、自分が普段使っているポケモンの基準を考えてみました。

・学校最強大会で使用する

・☆5、☆6レイドで使う

・色違いである

私は対人戦をしないので、使うポケモンの基準はこんなもんです。色違いだけで1.5ボックス埋まっているのでこれは固定として。あとは、学校最強大会で使うポケモンと、レイドで使うポケモンを残せばいいわけです。レイドで使うポケモンは、全タイプに物理アタッカーと特殊アタッカーを1匹ずつ用意すればいいので、

全18タイプ×2=36匹

いればよいことになります。なんだ。その気になれば1ボックスちょっとでいいんじゃん。これに色違いが1.5ボックスと、IDちがいで逃がせないやつ(GTSでもらったやつとか)が1ボックスで、合計3.5ボックスぐらいあればいいんじゃん。つまり、絶対に使うボックスは最少で4個ね。え、ということは、残り26ボックスは余剰? 余剰なの!?  そうとわかればなんか、勇気が出てきたな…でも、実際にはこんな単純にいかないんですよね。イベントで出たサザンドラとか☆7とかは逃がせないし。しかし整理しないといけないのは事実。学校最強大会で私が使うタイプをあげると、フェアリー・格闘・悪・地面が必須で、あとは任意で電気・炎・氷・虫・水ぐらいですね。先にあげたタイプは学校最強大会でよく使うのでキープしておきたいところです。よし。ここまで基準ができたら、もういいか。とりあえず、ソロレイドでいっぺんも選出したことないポケモンは逃がそう。まずはそこからだっ。

 

以上、ポケモンのストック数が限界近いので整理したい件でした。

【創作】パルデア地方におけるリーグペイ問題について【ポケモンSV】

今回は、パルデア地方の社会問題(リーグペイ)についてお送りいたします。なお、以下の社会問題はすべて私の創作であり、非公式なものであることをお断りしておきます。それでは。4000文字以上あり長文(当社比)ですが、最後までお読みいただければ幸いです。

 

リーグペイの廃止にはどんなメリットがあるか?


 現在のパルデア地方では都市開発への反対運動が起きており、野生ポケモンの保護活動が盛んになっている。ポケモンの保護活動は昔からどの地方にもあるが、パルデア在住の筆者は、最近になって急に身の回りで「ポケモン保護」が叫ばれるようになったように思う。
 「急に」といってもそれは筆者の主観にすぎないし、なんにせよ保護活動が盛んになるのは良いことだと思われる読者もいるだろう。しかし、筆者は疑問に思うのだ。そもそもパルデア地方は、野生ポケモンとの共存主義を採用しているのだろうか。今回はこれを考えてみたい。
 一見するとパルデア地方は都市部が少なく、自然は多く、野生ポケモンのために土地が広く残されている印象だ。平地でも建物で覆い尽くされることはなく、道路は舗装されていない。広大な大地のなかに点在する街の装飾にはポケモンをモチーフにしたものが見られる。ここだけを見ればパルデアはポケモンに対して好意的で、野生ポケモンと平和に共存しているように見受けられる。
 しかし、これはあくまでも表面的な事物に注目した見方である。パルデア地方は野生ポケモンと共存するための自然環境はそろっているが、ポケモンたちを真に対等な存在として尊重するための精神性は欠けている。以下にその例をあげてみよう。
 パルデア地方にもポケモンリーグ」と呼ばれる組織があり、トレーナー文化の向上、次世代トレーナーの育成および、パルデア地方の自衛を担っている。「自衛」といっても、古代のように他地方(他国)との戦争を想定しているわけではなく、主に自然災害に対処し、救助活動と被災地支援にあたる穏便な性格の組織である。パルデア地方のポケモンリーグは就労場所としてバトルに秀でたトレーナーの受け皿になり、強力なトレーナーを束ねて導き、力の正しい使い方を広める活動をしている。
 上記の点だけを見れば、パルデア地方のポケモンリーグには何の問題もないように思える。他地方のリーグと比べて変わった点はないように見えるだろう。しかし、このリーグにはこのリーグ特有の問題がある。それは「リーグペイ」という電子マネーが発行されていることと関連している。リーグペイを発行している組織が、ポケモンとの共存を考えているとは思えない。
 私が「パルデアは共存主義地方ではない」と思う理由を説明するために、まずは電子マネー「リーグペイ」について解説しよう。パルデア地方のポケモンリーグが発行するリーグペイは「LP」という単位で表され、パルデア地方ではリーグ関連ではない一般の商店でも1LP=1円として使うことができる。リーグペイは、営利企業が提供するポイントサービスとは異なり、商品の値引きに使うことはできない。そのかわり、現金を使わずに買い物することができる。このため、児童・学生・低所得者においては現金よりもリーグペイの使用頻度が高くなる傾向にある。
 それでは、このリーグペイはどうすれば入手できるのか。電子「マネー」というからには、物品の売買に関わるものと思われるであろう。しかし、一般の商店で品物を売買してもリーグペイは得られない。ではどうすればリーグペイを得られるのかというと、ポケモンセンターポケモンの「落とし物」と交換するのである。
 ここでいうポケモンの「落とし物」とは、ポケモンの身体から抜け落ちた物を指す。たとえば体毛・爪・牙のような動物質の物や、葉や実といった植物質の物など。さらには鋼タイプが落とす金属質の物も含まれるが、要するにポケモンの破片である。パルデア地方ではこういった「落とし物」と引き換えに、リーグペイと技マシンを発行している。パルデア地方のポケモンリーグ特有の問題は、まさにこの点にある。
 では、落とし物を引き換えにすることのどこが問題なのか。それは、落とし物はポケモンを捕獲または「ひんし」にすることでしか得られないことだ。大量のリーグペイを得るためには大量の落とし物が必要だが、そのためにはたくさんのポケモンを捕獲するか、何度も何度もバトルしなければならない。
 それでは、大量の落とし物を得るにはどうすれば効率的であるか。答えは簡単だ。野生ポケモンの群れのなかに手持ちのポケモンを放てばよい。野生ポケモンが大量発生している地点に赴き、パルデアで「オートバトル」と呼ばれる方式で、手持ちのポケモンに自ら判断させて戦わせるのだ。こうすればトレーナーは攻撃の指示を出す必要がなく、大幅に労力を省ける。トレーナーは野を駆ける自分のポケモンを見守りながら、タイプ相性を考え、倒す対象を指示する。あとは、野生の群れが全滅するまでこれを繰り返すのみ。こうすれば大量の落とし物を効率的に集めることができる。集め終わったらポケモンセンターに赴き、技マシンマシンにアクセスして、落とし物をリーグペイに交換してもらう。
 ここでひとつ注意してもらいたいのは、落とし物とリーグペイのレートは一定ではないことだ。落とし物はそれぞれにレアリティが設定されており、珍しいポケモンの落とし物のほうが、より多くのリーグペイに交換できる。たとえばラルトス・ラッキー・イーブイ系や、ドラゴンタイプのポケモンの落とし物は、一個あたり100LP以上で取引されている。
 このように、リーグペイのレートが一定ではないことが、パルデア地方で社会問題を起こしつつある。高レートの落とし物を求めるトレーナーが野生ポケモンを、乱獲ならぬ乱狩しているのだ。このせいで個体数が減りつつあるポケモンもいる。
 「珍しいポケモン」が珍しいのには理由がある。それは、個体数が少ないからだ。では、なぜ個体数が少ないのか。人気が高く乱獲されているポケモンもいるが、それ以上の問題は、トレーナーによって野生ポケモンの繁殖が妨害されることだ。繁殖期になって発情したポケモンたちが、番になる相手を探すための集まり。これが「大量発生」の実態である。ではここに、落とし物が目当てのトレーナーが自分のポケモンを放ったらどうなるか。結果は目に見えているだろう。せっかく集まったポケモンたちは求愛行動を中断して逃げ惑い、散り散りになる。繁殖行動が妨害され、今季に生まれる新個体が激減するのだ。特にイーブイ系やドラゴンタイプなど、元から繁殖力の弱いポケモンの場合、事態はさらに深刻になる。今季に生まれる個体が減るどころか、新たな個体が生まれない可能性さえあるのだ。リーグが落とし物と引き換えにリーグペイを発行するせいで、繁殖のために集まったポケモンが次々に「ひんし」にされて発情が抑え込まれる。当然ながら繁殖活動は延期され、新個体が生まれる頻度が下がる。このようなことが長く続けば、やがてはパルデア地方全体でポケモンの個体数が減少していくだろう。
 おわかりいただけただろうか。これが、パルデア特有の問題なのである。「珍しいポケモン」が特に乱狩の対象になり、ますます「珍しいポケモン」になり、さらに乱狩の対象になるという悪循環が起きているのだ。
 ここまであげたことを考えるとパルデアは、とても「共存主義」地方とは言えない、という結論が出る。一見するとパルデア地方は自然が多く、平和に共存しているように見えながら、その裏では乱狩が横行しているのだ。険しい雪山で滑ることを目的に訪れたウィンタースポーツの愛好者や、広く穏やかな海で波に乗りに来たマリンスポーツの愛好者といった観光客は、考えもしないことであろう。実際に目撃しなければ信じられないことだ。
 ここまで事態が深刻化してしまったことの責任は、ひとえにポケモンリーグにある。ポケモン自体の珍しさと落とし物レートのレアリティを連動させたせいで、貴重なポケモンが乱狩される事態になったのだ。パルデア地方のポケモンリーグはこの事態を直視し、早急にリーグペイのレートを修正するべきである。将来的にはリーグペイそのものを廃止することが望ましい。
 ここまで読んでくれた読者の方は、私のことをポケモン保護主義者だと、道徳的な人物だと思っているだろう。しかし、私がリーグペイの廃止を提案するのは、なにも道徳的なことだけが目的ではない。人間にも実際的な利益をもたらすからこそ、リーグペイの廃止を訴えているのだ。
 では、リーグペイの廃止は人間にどのような利益をもたらすのか。一言で表すと、都市を広げられるようになるのだ。
 ポケモン保護が訴えられている現状では、都市部を拡大することができない。なぜならば、ポケモンを保護するためには多くの自然を残さなければならないからだ。乱狩によって減少した個体数を回復させることを優先するならば、ポケモンの生活圏を多く残す必要がある。ポケモン保護が声高に叫ばれている現状では、いくら大手建設会社であろうと、大規模開発は難しい。都市開発の提案は、市民団体に強く反対されるからだ。
 では、どうすればパルデアで大規模な都市開発が可能になるか。まず、ポケモン保護活動を鎮静化することが急務である。パルデア市民やポケモン学者たちの「ポケモンが減っている」という不安感を払拭しなければならない。そのためには、乱狩が起きない仕組みが必要だ。
 ここでひとつ思い出してほしい。パルデア地方でポケモンの乱狩が起きている理由は何だったのか。そう、リーグペイだ。人々はリーグペイほしさに大量の落とし物を求めてポケモンを乱狩していた。ならば、リーグペイが廃止されれば誰もポケモンを乱狩しなくなるはずだ。そうなればポケモンの個体数は自然に回復し、保護活動は不要になるだろう。
 ここでようやくリーペイの廃止と、都市を広げられることが繋がる。保護活動が活発だから都市開発ができなかったのだ。保護活動がなくなれば大規模な都市開発も可能になる。そうなれば街は大きくなり、人間の生活圏が広がるだろう。
 ここで、今までにあげたリーグペイを廃止する利点を整理してみよう。
ポケモンの乱狩が起きなくなる
・街を広げられる
 以上である。よく考えれば、ポケモンと人間の双方が得をしている。ポケモンたちは乱狩に怯えることなくのびのびと繁殖できるし、人間たちは広い街で暮らせる。ポケモンを尊重することは、人間を尊重することにも繋がるのだ。
 真の「ポケモン共存」とは、ポケモン・人間の双方が自由に生きられる状態である。リーグペイ廃止はその実現の一助になると、私は信じている。
 ここまで読んでくれた読者の方には心から感謝する。一学者の書いたものではあるが論文ではなく、まとまりに欠ける雑感を述べただけのブログ記事だ。問題提起こそしているが、娯楽みのない文章である。それにも関わらず最後まで読んでくれたあなたなら、きっと私と同じ問題意識を抱いてくれただろう。共にリーグペイ廃止を訴えてくれれば、なお嬉しい。
どうか、このブログが多くの人に読まれ、いつかリーグペイが廃止されますように。

 

以上、パルデア地方ポケモンリーグ所属博士より提言。

サイボーグ格闘技マンガなのに悪人の博覧会と化した「銃夢」について。

今週のお題「名作」

 

「名作」の定義など人の数だけあるが、フィクション作品の場合、私の定義は「登場人物に血が通っていること」だ。登場人物がキャラクターじみておらず、それぞれの意志を持ち、生き生きとしている作品が名作だと思う。それでは登場人物が劇画風でリアルに描かれていればよいのかというと、それはちがう。外見はデフォルメされているほうが好みなので、キャラクターらしい外見×人間らしい情動を持つ登場人物が好きだ。この定義でいくと「ONEPIECE」も充分に名作なのだが、今回は「銃夢」の話をさせていただく。

銃夢」のすばらしいところはたくさんあるが、やはり「主人公以外の人々も生き生きとしている」ことが一番の魅力だろう。「銃夢」はあくまでもフィクションなのだから、登場人物はみんな作者の都合で生み出されているはずなのだが、ストーリー上の都合で登場しているとはとても思えないほど我が強い。地上でガリィの保護者だったイドは医師でありながら快楽殺人鬼でもあった。おまけにガリィに執着し、モーターボーラーになって独り立ちしたガリィに嫌がらせしようとする。イドは、人の良さそうな人相からは想像できない性格が良かった。

実際の知り合いにはいてほしくないが、眺めている分には面白い。「銃夢」の登場人物はみんなそうだ。上記のイドに限らない。それどころか、ストーリーが進めば進むほど、イドよりもはるかに意志が強くて邪悪な人間がうじゃうじゃとわいてくる。ガリィの行動範囲が広がり、物語のスケールが大きくなっていくにつれて、そのスケールに見合った邪悪さの人物が、ガリィの前に立ちふさがるのだ。全編を通して善人はあまり登場しないので人によってはうんざりするだろうが、私のように「様々な悪人を見たい」と思っている人間には非常に魅力的な作品である。

地上編ではラスボス扱いだったノヴァ教授はある意味では被害者でもあり、運命に抗おうとする点は誇り高い。故郷であるザレムを独立国家にしようとしたのは自由な研究のためだろうが、同時に、現行制度への抵抗でもある。「世界が残酷なのはあたりまえのこと」と言い切ってしまうあたり達観しているが、これはザレムの無人システムや己自身の邪悪さと向き合った結果であろう。制度や運命への「抵抗」を動機に始まったであろう研究は、地上に追放されることで好奇心や快楽のための研究に変化し、今ではほぼ不死身のマッドサイエンティストと化している。ノヴァ教授は読者に、実験場(ザレム)から逃げ出したモルモット(ザレム人)の底力と、科学と自由への飽くなき探究心を見せてくれる。未読の方からすると尊敬できそうな人物に思えるかもしれないが、「銃夢」世界の登場人物はそうはいかない。ノヴァ教授は知能が高く意志の強い人物ではあるが、その長所を惜しみなく悪用し、地上では生きた人間を継ぎはぎしてオブジェをつくったりしていた。しかも、人体オブジェ制作は研究の主目的ではないのだから質が悪い。

こんな人物でもまだ地上編のラスボス扱いなのだから恐れ入る。宇宙編では、ノヴァ教授の邪悪さがかわいいほうに思えてくる。一匹狼のノヴァ教授とちがって、合法的な権力を持った人々が次々に登場するからだ。人類を地球外へ進出させることを優先したアーサー。親族を暗殺して領主の座を奪ったカグラ。カグラに復讐するため一国を滅ぼしたムスター。他人の思考を検閲するムバディ。太陽系の統一帝国を成そうとするオースタッド。さらには惑星級AIのユピタンも、人類の支配を目論んでいる。我欲だけで突っ走る人物ばかりではないが、やはり邪悪な人々にはちがいない。こういった人たちを見ていると、やっとの思いで自由をつかんだノヴァ教授を祝福したくなってくる。

銃夢」は地上編からしてサイボーグ格闘技×人間ドラマのマンガであったが、宇宙編になってからは悪人の博覧会と化した。単純な暴力主義者の絶火から、人類の頂点に立とうとする長老オースタッドまで。どの悪人も自らの性質を恥じることなく、堂々と生きていることに好感が持てる。彼らを見ていると、罪悪感とは無力な者が抱くものなのだと痛感する。

ここまでお読みの方はすでにお気づきであろう。私が言う「登場人物が生き生きとしている」というのは、悪人が悪人らしく自由にふるまっている様子を表しているのだと。フィクションにおける悪人は社会問題や争乱を引き起こすために存在しているが「銃夢」においてはわざとらしくなく、吐き気をもよおすほどでもない、絶妙な案配の悪人ぶりである。悪人が乱立することで社会構造に深みが出て、作品の魅力が増している。悪人なくしてフィクションは成り立たない…わけではないが、少なくとも「銃夢」においては魅力のひとつだ。まだ未読の方には、もういっそ宇宙編から読んでほしいぐらいである。冗談抜きで一度、読んでみてほしい。もはやSF要素抜きでも面白いから。ただし、地上(クズ鉄町)編はシリアスすぎて辛いのでおすすめしない。天下一武道会のようなノリで武闘大会が開かれるラストオーダー編からがおすすめだ。

 

以上、サイボーグ格闘技マンガなのに悪人の博覧会と化した「銃夢」について語らせてもらいました。あなたの蔵書に「銃夢」シリーズが加わりますように。

 

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『銃夢 火星戦記』10巻発売されたので考察。陽子に正しい姓を与えたのは誰か?

みなさんは覚えていらっしゃるでしょうか。私が、サイボーグ×格闘技マンガ「銃夢」シリーズの読者であることを。といっても淡々とした読者なので、新巻が出るたびに感想を記事にしているわけではありませんが。それでも、今回の銃夢 火星戦記』10巻は見過ごせなかった。なにせこの巻は、幼い陽子に正しい姓が与えられた記念すべき巻なのですから。

「正しい姓」と言われても、ファンの方ですら「なんのこと?」とお思いでしょう。もちろん説明いたします。それは、P107で陽子の姓が「ソナン」となっていることです。火星戦記での陽子の名は今まで「陽子・ドルンブルグ」とされていましたが、このページでは「陽子・ソナン」になっています。何気なく書かれていますが、これは陽子の一生を左右する大切なことです。ムスターの計画が完遂された後でも「ドルンブルグ」姓のままだと、シドニア領主の家系に連なる子として扱われるでしょう。そうなれば、せっかくムスターが滅ぼしたシドニア領が復興してしまうかもしれません。それを避けるためにも、陽子の姓を「ソナン」へ訂正したのでしょう。これによって、火星法上の陽子の身分は「カグラ・ドルンブルグの子」から「ノリン・ソナンの子」に変わったわけです。

では、陽子の姓を「ドルンブルグ」から「ソナン」へと訂正してくれたのは、いったい誰でしょうか。考えられる人物は以下の4名です。

・ヌゲマ博士

・ムスター

・エーリカ

・ゾーイ

それでは、上記の4名について、順に可能性を考えていきましょう。まずはヌゲマ博士。ヌゲマ博士*1は、ムスターの妹であるノリンの体から、人面瘡のひとつだった陽子を摘出し、義体を与えた張本人です。陽子が一人の人間としてこの世にいるのは彼の狂気じみたアイデアのおかげだと思うと感慨深いですね。ヌゲマ博士は陽子の母体がノリンであることを知っているので、出生届を出すとしたら「ソナン」姓にするつもりだったでしょう。しかし、後の陽子はドルンブルグ家の子としてならず者に追跡されていました。つまり、陽子の出生届は「ドルンブルグ」姓で提出されたことになります。ヌゲマ博士はムスターの提案に乗って陽子を「ドルンブルグ」にすることに賛成したのかもしれません。犯罪者にされたソナン家の一員よりも、シドニア領主であるドルンブルグ家の一員としておいたほうが、陽子は手厚く保護され、大切に育てられることは間違いありません。そうなればヌゲマ博士はシドニア領主の跡継ぎをつくった医師となり、名誉を回復することができるでしょう。

ここまで考えると、ヌゲマ博士には陽子を「ドルンブルグ」にするメリットはあっても「ソナン」へ訂正する動機はないことがわかります。何よりヌゲマ博士は、ムスターの作戦が実行された日にはすでに故人です。陽子の母体を「カグラ・ドルンブルグ」とした論文(ヌゲマ・レポート)の完成とともに殺されたようなので、陽子の姓を「ソナン」へ訂正することはできません。

それでは、次の候補者ムスターについて考えてみましょう。ムスターもまた、陽子の母体がノリンであることを知っている人物の一人です。しかし彼はあの作戦で死亡したので作戦後に陽子の姓を訂正することはできませんし、陽子を「ソナン」にする動機もありません。作戦当日のゾーイに「皆殺し」を命じていたことからも、陽子を「ノリンの子」とは認めなかったのは明らかです。ムスターには、陽子を自分の姪として保護する気はありませんでした。だからこそムスターは、陽子に自分と同じ「ソナン」姓を与えなかったのです。

それでは次に、エーリカについて考えてみましょう。エーリカも、陽子の母体はカグラではなくノリンであることを知る一人です。では、エーリカには陽子を「ドルンブルグ」から「ソナン」に変える動機があるでしょうか。あるといえばあります。陽子がいつまでも「ドルンブルグ」のままだとまたお家騒動に巻き込まれかねません。そうなれば陽子と共に旅することは困難になります。エーリカにしてみれば追手は少ないほうがよいので、陽子を「ドルンブルグ」から「ソナン」に訂正する動機は充分にあります。しかし当時のエーリカは未成年なので、血縁関係のない陽子の姓を訂正することはできなかったのでは。役所に訂正書類を出そうとしても、陽子との関係や、保護者はどこにいるのかといったことをきかれて面倒でしょう。エーリカは賢い子なので、このような面倒ごとを考えると、わざわざ役所に行ったとは思えません。

しかし、エーリカが陽子の姓を訂正する機会はあります。陽子の姓を「ソナン」としたのは機甲術のコロニー、グリューンタルです。モズビー商会にたどり着いた時、2人の名をたずねられたエーリカが「私はエーリカ・ヴァルト」「この子は陽子・ソナン」と伝えたとしたら。支店長のハフェルカンプを通じて、グリューンタルに陽子の姓が伝わった可能性はあります。そう考えると、エーリカはなかなかの有力候補です。

それでは最後に、ゾーイについて考えてみましょう。ムスターの部下であるゾーイには、陽子の姓を訂正する動機も時間もあります。作戦上の道具にすぎない陽子に、敬愛するムスターと同じ姓を与えるのはシャクなことだったでしょうが、陽子が「ドルンブルグ」のままでいるよりはずっとよいでしょう。陽子が「ドルンブルグ」のままでは、シドニアの有力者に担ぎ上げられ、ムスターが心底から憎んだシドニア領の復興に利用されかねません。ゾーイはこれを避けようとして、陽子の姓を「ソナン」へと訂正したのではないでしょうか。

どうでしょうか。エーリカも有力候補でしたが、私は、陽子の姓を訂正したのはゾーイだと思います。グリューンタルは2人の身分照会を行い、行政上の氏名を確認しただけでしょう。こうして陽子は正しい名と安定した生活拠点を得て、戦士になる筋道ができたのです。未来では重罪人として地球に投下され「ガリィ」になるとわかっていても。ついつい、陽子の幸福を願ってしまいます。エーリカと陽子の人生に幸多からんことを。以上。

 

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追記:この記事の公開後に読者様が増えました! 登録ありがとうございます。当ブログ「ロマンというほどでもない」は考察専門ではないので、考察系の記事は少なめですが、末永くおつきあいいただければ幸いです。

*1:フルネームはヌゲマ・ヌーバウアー。初登場時、本人は「ドクトル・ヌゲマ・ヌーバウアー」と名乗った。医学博士と思われるので、ここでは「博士」としておく。ゾーイいわく「人の形をした昆虫のような印象」の男らしい。

【ファミマ】植物生まれのティラミス食べてみた。ほんのり豆乳味で良き。

先日、ねとらぼでこんな記事を読みました(⇩)

nlab.itmedia.co.jp

要するに、ファミリーマートが植物質の原材料でつくった洋菓子のシリーズを発売するというニュースです。洋菓子、特に生菓子と乳製品は切り離せないものであり、洋菓子=乳脂肪という認識の私からすれば大ニュース。ティラミスは好きですが価格帯にこだわりはないので、コンビニの商品も好きなのです。コンビニのスイーツ(生菓子)は割高なのであまり頻繁には買いませんが、プラスチックカップに入ったティラミスだって食べます。それでも、たまにコンビニに行くとつい安い洋菓子(4個入りプリンか大きなシュークリーム)ばかり買ってしまうので、ティラミスは久しく食べていませんでした。しかしこのニュースを見た以上は、ファミリーマートに行くしかありません。当然ながら、お目当ては「植物生まれのティラミス」です。お値段は300円以上しますがコンビニスイーツとしては常識の範囲内ですし、ヘルシーかつ美味しければ、通常のティラミスよりもコスパが良いと言えるでしょう。ということで、4/23発売の新製品を食べてみました。

外見はいたって普通のティラミス。

ファミリーマート  植物生まれのティラミス:一個で338kcal。脂肪分が少ないのかして、一口めから食感が軽やか。ほんのりと豆乳の風味がある。端的に言うと「スタバのブロンドラテwithオーツミルクが好きな人が好みそうな味」がする。ただしコーヒー風味はかなり控えめなので、合わせる飲み物はコーヒーがおすすめ。ココアパウダーは惜しみなくかけられているので、むせないように注意するべし。後味もあっさりしているので、ティラミスを食べたいけど乳脂肪が無理になってきたという人におすすめ。加齢で洋菓子をあきらめたくない人むけの商品だと思われる。このティラミスのおかげで、大豆製スイーツに興味が出てきた。このシリーズには可能性を感じるので、ファミリーマート様にはさらなる商品開発を期待する。ラインナップを増やして「ヘルシーな洋菓子」が気軽に買える社会を構築してほしい。

 

食べてみた感想は以上です。もしかしたら牛乳アレルギーの人むけの商品なのかもしれませんが、食品アレルギーをお持ちの方は、パッケージの成分表示をよくお読みのうえでお試しください。ファミリーマート公式サイトには原材料表示がないので要注意です。現物でしか確かめられないのは不便ですね。しかし、大豆系スイーツとしてはうまくまとまっていて、おいしいです。店頭でみかけたら、ぜひお試しを。

 

以上、植物生まれのティラミス食べてみた件でした。公式サイトなこちら(⇩)

www.family.co.jp

あなた、オーディオセレクターっていうのね。

実は先日、初めてハードオフに行ってきました。そう、みなさんご存じ、あのリサイクルショップの「ハードオフ」です。オモコロで取材されていたこともありますね(⇩)

www.e-aidem.com

先日久しぶりに⇧の記事を読んでハードオフの存在を思い出し、ご近所の店舗に不用品を持ち込み、無事に買い取ってもらいました。身バレ防止のためレシートの写真はアップしませんが、持ち込んだ品は5点。買取価格はちょうど1000円になりました。平均すれば1点200円での買い取りです。バス代以上の金額になってくれてよかった。前の家では活躍していた「オーディオセレクター」が一番高値で売れました。テレビ台の下にあったあれ、オーディオセレクターっていうんだ。レシートに印字された品名を見て初めて知りました。商品名こそ「オーディオセレクター」ですが、我が家ではゲーム機の入力切替に使われていたのです。

前の家には父が買い集めた据え置き型ゲーム機がいくつかあったのですが、つなげているテレビは一台だけ。機械に詳しい父はどこかでオーディオセレクターを買ってきたらしく、気がつけば、ゲーム機の電源を入れる前にセレクターのスイッチを押して、入力切替するのが習慣になっていました。他人の家でゲームをしたことがなかったので気がつかなかったのですが、たぶん、他の家に行ってもあんな状況にはなってなかったんだろうな。たいていの人はソニー派かニンテンドー派にはっきり分かれていて、据え置きゲーム機は最新の物が一台あれば事足りていたのでしょう。しかし、我が家の父はメーカーにこだわらない人でした。PSは2までしかなかったものの、ニンテンドーのゲーム機は64➡GCWiiはありましたし、おまけにドリームキャストXBoxシリーズもありました。発売年が近い機種は片づけず、一台のテレビにつなげていたようです。ざっとゲーム機の歴史(日本版)を調べたところ、64・ドリームキャストPS2は発売年が近いようなので、おそらくこの3台が同じテレビにつながっていたんだろうな…と思って弟に確認しみたら、驚きの答えが。

「いや、64の頃にはまだあのセレクターなかったで。たしか、GCの時あたりから置いてあったんちゃうかな」

「じゃあ、当時、同じテレビにつながっていたラインナップは?」

GCXBoxPS2やな」

「一台だけえらい古いな⁉」

PS2だけ妙に長生きしていましたが、初代PSと互換性があったり、DVDも再生できたので使われていたようです。そういえばPS2のおかげでDVDプレイヤー買わなくて済んでたんだった。ありがとうPS2。それにしても、この顔ぶれが一台のテレビにつながっていたなんて、今考えると夢のような状況ですね。お父さんありがとう。もちろん、手放したオーディオテクニカ製のセレクターにも感謝! せっかくハードオフに売却したことだし、良い人にもらわれるといいなあ。あなたの用途を理解し、あなたを活躍させてくれる人に出会えますように。オーディオセレクターちゃんに幸あれ!

 

以上、オーディオセレクターとお別れした件でした。

キタカミ図鑑完成して図鑑コンプ!

無事にキタカミ図鑑が完成しましたのでご報告します(⇩)

賞状は当然ながらオーガポン!

ジニア先生からおまもりをもらいました。これで、作中の図鑑をコンプリート!(⇩)

これで図鑑コンプ! 色違いは89匹に。

最後の1種はグライガーでした。

最後の1種はグライガー。卵をつくる予定でしたが面倒だったので久しぶりにレジェアルを起動し、野生のグライガーをゲットして、ポケモンホーム経由で連れてきました。レジェアルはカメラの距離が固定のようで、視点を遠くにできなくて気持ち悪かったです。いかにもCGな質感が3D酔いを加速させる。バイオレット版が一段落したらレジェアルに戻ろうかと思ってたけど無理かも…それにしても、作中の図鑑を完成させたのは久しぶりです。ムーン・ウルトラサン版もプレイしていたのですが、アローラ図鑑を完成させたのかどうか覚えていません。それに比べたら、バイオレット版の図鑑のスムーズだったこと! ポケモンホームを導入してGTSを使うようになってからは、バージョン限定のポケモンを手に入れるのが楽になりました。私がお送りしていたのは主に、ダブった色違い。大量発生は進化後のところを狙うので、持っている色違いも進化後が多いです。色ツンベアーなんか4匹も持ってます。みんな学校最強大会で使ったから、レベル100になっちゃったけど。

うーん。この報告だけだと文字数が足りないですね。短すぎる。ついでに他のことも報告しますか。そうだな…なんか、珍しいカメラアングルで撮れたポケセンとか(⇩)

アイテムよりも背景にご注目。このアングル珍しくない?

前から「ボタンのメイク濃ゆい」と思ってたんだけど、ついに証拠画像を撮ったとか。首と顔の色の差がやばい。ボタンちゃん、ベースメイク下手くそか(⇩)

えぐいぐらい境目が目立つ。メイク初心者あるある。

初めての色メブキジカ(秋)ゲットしたとか(⇩)

これで色違いなんだから驚く。

大量発生中にみつけました。といっても私のワタッコがイヤイヤして、倒さなかったから気づいたんだけど。よく見ないとどこがちがうのかわからんぐらい違和感がない。葉っぱの色がオレンジ➡ピンクになってるのかと思ったけど、攻略サイトによると本体色がちがうんだとか。胴体が茶色いのが色違いらしいけど、わかるかよ。ユキメノコよりもタイカイデンよりもわからん。目視だけじゃみつけられない自信がある。ありがとうワタッコちゃん。やっぱり、大量発生には突撃(レッツゴー)あるのみ!

 

以上、キタカミ図鑑完成のついでに色々とご報告しました。