ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

すでにSFの中で暮らしてると思いません?

今週のお題「SFといえば」

 

過去の時代から見れば、未来の時代はすべてSFだ。現代だって昔から見れば十分にSFである。私の実体験だけでも、

・小学生低学年の頃、携帯電話を持たされた

・小学生高学年の頃、家にPCが来た

・高校生の頃にDVDが主流になった

・通学電車では耳にイヤホンを入れて音楽を聴いている人が多かった

・大学を卒業した年にスマホを買った

これだけのことがあった。一人一台の通信機器を持ち、自分の好きな音楽を耳に流し込みながら街を歩き、電車に乗って通勤・通学する。今はあたりまえの光景でも、そうなる前と比べればSFだ。私は生活家電が普及した後の時代に生まれたので通信や音楽の再生環境に限った話になってしまったが。小学生の頃からスマホを持ち、家にPCがあって家族がリモートワークしているのがあたりまえの子供たちが成長しても、まだまだ驚くべき変化があるに違いない。ダイヤル式どころかプッシュボタン式の電話さえ知らない子供たちが中年になった頃、

「俺らの時代には端末を持ち歩いててさ。それで連絡とってたわけよ」

「マジですか。それ、なくしたりしませんでした?」

「なくしたことあったよ。あわててPC起こして、アプリから探したりしてさ(笑)なんせ個人情報の塊だから、大変だったよ」

「ヤバイですね(笑)」

「現代でヤバイといえば言葉かな。なんか今日はごめんね、俺に合わせて自然言語で話してくれてさ」

「気にしないでください。旧世代に配慮するのも新世代の義務なんで。それにこれ、リアルタイムで自動翻訳されてるんで」

「あ、そうか。今どきの若者が自然言語なんかわざわざ習得するわけないか(笑)」

…みたいな会話がくりひろげられるかもしれない。何かの短編集で、コンピュータ言語で話す子供と自然言語で話す大人の話を読んだことがある。

実体験に限らなければ、さらにSFだ。

ニュートリノがみつかる

・iPS細胞がみつかる

・ヒトゲノムの解析が完了

私が見聞きしただけでも、これだけのことがあった。新種の素粒子らしきニュートリノの活用方法はいまいちわからないが、宇宙の構造がまたひとつ解明されたことはすばらしい。万能細胞がみつかったうえに人類の遺伝子が読了されたのなら、遺伝子まで治療するような画期的な医療技術が生まれるかもしれない。どちらもSF小説の題材になっていてもおかしくないことだ。これからだってきっと科学は進歩していくだろう。でも、もしかしたら。科学に疎い庶民が直接的に新しい科学技術の恩恵を受けるのは私の世代で最後かもしれない、とも思う。正直な話、インターネットとスマホが普及してネット通販とSNSが流行した後からは、身近で劇的な変化を感じていない。これからの新技術・新発見は、最先端の分野でだけ活用されて、庶民にはあまり還元されないのかもしれない。それでもいい。私の青春時代だって十分にSFだった。今だってSFの中で暮らしている。あなたもそう思わないか?

 

以上、現代人はすでにSFの中で暮らしてると思う件をお送りいたしました。