ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

【追記あり】初めて好きになった悪役はディズニー版『アラジン』のジャファー様でした。

 

みなさま、まだまだクソ暑いですがいかがお過ごしでしょうか。私はお題に乗せられて久しぶりに『リトル・マーメイド』を観たおかげで、ディズニーヴィランズ熱が出ています。初めて好きになった悪役を思い出しました。アグラバーの大臣ジャファー様です。ディズニー版『アラジン』こそが、私がヴィラン派になった原体験です。間違いありません。わざわざアマゾンで、プライム会員でもないのに配信ビデオをレンタルしてまで観たのですから。400円の価値はあったな! 大人になると理解度が深まるので、ストーリーを追う以外の感想も持てて良いですね。考察できるようになるとますます楽しい。それでは以下、ざっと感想を。

まず、幼少期に観たきりだったせいで導入部をまったく覚えてなかったことに驚きました。一人の商人がラクダに乗ってアグラバーにたどり着き、出店を開く。そこで観客に「魔法のランプ」を見せて、そのランプに関する昔話を聞かせてくれる。だから、作中のできごとはアグラバーの過去の話なんですよね。これには驚きました。そしてなんと、馬に乗って夜の砂漠に佇むジャファー様から物語がスタートするんですよ! え、マジでこれが導入部? かっこよすぎるんですが? ジャファー様が最重要人物なのがすぐにわかる親切な導入部ですね。ディズニー版『アラジン』重要人物の登場順は意外なことに、大臣ジャファー➡アラジン➡王(スルタン)➡ジャスミン王女➡ジーニーとなっています。主人公がまず登場しそうなものなのに、本作ではまず悪役が映るんですよ。この登場順の時点でもう最高。しかも、この5人+小動物2匹でだいたいお話が進むので、主人公とヒロインと敵と味方を含めても7名だけ覚えればお話の筋がわかるのも良い。ディズニーが長く愛されてる理由には登場人物の少なさも含まれると思います。ほんの数名の登場人物が大規模なお話を展開してくれるので観やすい。古いディズニーアニメは、エンタメとしてお子様に優しいんですよ。私なんか20年ぶりぐらいに観たのに、ジャファー大臣とジャスミン王女とジーニーの名前は覚えてたぐらいだし。最近の作品は技術が向上していながらもいまひとつ魅力に欠けるのは、単純に登場人物の多さがネックになってるんじゃないですかね。勝手な想像ですが。

それでは次に印象的だったことを…って、もう1000文字近いなこの記事。やべえなここからはちょっと速足で、なんてできるかっつーの。まだジャファー様の具体的な魅力をカケラも語ってない! だからここから語る! ここからはジャファー様の魅力しか語らないので覚悟して読め! まず体形! 細身で高身長・高頭身! 指まで細長いのに手はジャスミンの手よりも大きくて、華奢に見えるけど何気なく大柄! そしてまつ毛が長くてツリ目で褐色の肌に黒いアイラインの囲み目が似合う。ぞろ長いマントも真っ黒で、服でも黒が似合う。黒が似合うということは? そう、美形!鳥かトカゲになってイアーゴの反対側の肩にとまって至近距離でお顔を見たい。立派なヒゲを生やしてらっしゃるのでヒゲ中年が嫌いな人には刺さらないキャラデザなのはわかるけど、美中年好きには刺さる。キャラデザの人もわかっててやったんだと思う。子供に嫌われながらも、一部の大人にはものすごく好かれるようにデザインしてくれたんじゃないかな。今見てもすごく魅力的な人だもん。30年前にデビューした悪役には見えない。ディズニー様は30年も前にデビューした人を利用して商売してるのか。そう思うとジャファー様の貢献度が偉大すぎるのでぜひギャラをあげてくださいディズニー様。すでに支給してるんなら増額してさしあげてください。ジャファー様は最初こそ道具頼みで催眠術しか使えない弱い魔術師ですが、ジーニーに願ってパワーアップし、蛇への変身を難なくこなすようになるんですよ。初変身にしてはうまくいきすぎてる。手足のない蛇の体を使いこなしてるなんて、蛇化への適性ありすぎ。足だけ蛇化したラミア体形のジャファー様が見たい。太い柱に巻き付いてスルスルと得意げに登るところが見たい。あ、いかん。いつの間にか、魅力の解説➡願望の記述になっとる。もう夜も遅いしこのへんにしとこ。最後に何か言うことは…うん。とりあえず、懐古派じゃない人でも久しぶりに観ればいいと思う。ディズニーの有名作品を一通りみれば自分の性癖と原点がわかるから。ホント、性癖発見機だよねディズニーって。メジャーコンテンツなのに業が深い。

 

以上、初めて好きになった悪役はディズニー版『アラジン』のジャファー様でした。

 

追記:ジャファー様のお声を務められた宝田明さんは今年の3月に亡くなられていたんですね。30周年の年に旅立たれるとは。遅ればせながら、ご冥福をお祈りいたします。

 

追記2:続編の『ジャファーの逆襲』も観ました! ついにお名前がタイトルに。これはもう実質的に主役ですね! わずか2年後に続編が作られるとはなんたる人気! ランプの魔神の力を存分に使い、アグラバーで好き勝手に暴れる様は壮観ですね。しかし、大臣ではなくなったせいで「無能な上司に頭を抱えている苦労人」感がなくなってしまい、大臣時代よりもむしろ小物になっているような。単純にアグラバーの乗っ取りを企む悪い魔法使いという感じで、ダークな大人の魅力は減ってしまっているのが残念ですね。ジャファー様には黒っぽいコスチュームが3着あるのですが、私は大臣服が一番好きです。