ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

新潮文庫の夏フェアといえば限定カバーだよね!

ついに始まりましたね、新潮社の夏の100冊フェアが! 公式のフェア名は「新潮文庫の100冊 2023」だそうです。そのまんまだな。ちなみに「ナツイチ」は集英社なのでお間違いのないように。他には角川書店も文庫フェアを始めるので、本好きは7月が楽しみだったりします。といっても実はフェアのラインナップ100冊、毎年だいたい同じ顔ぶれなんですけどね。特に古典とか純文学とかは。近年の作家さんの作品は変動してるのかな? せっかく書店で小冊子をもらって見ても、あんまり変化なくて、最近は「ああ今年もやってるなあ」ぐらいにしか思ってなかったんですよね。それでも新潮文庫は一応チェックしてて。毎年、プレミアムカバーが地味に楽しみでした。プレミアムカバーといってもフェアの100冊すべてにあるわけではなくて、毎年、選ばれし8冊だけがかけてもらえる特別なカバーです。星新一作品はいつもこの8冊に選ばれていて、毎年プレミアムカバーがあったのですが、タイトルはいつも『ボッコちゃん』でした。プレミアムカバーに選ばれてるのは嬉しいけど、またボッコちゃんかあ…と思って、初年以外はずっとスルーしてたんですが。新潮文庫のプレミアムカバーに異例な動きがありました。私がそれに気づいたのは去年のこと。2022年はなんと『ボッコちゃん』ではない作品集が選ばれていたのです! これは買いだな! と、久しぶりにプレミアムカバーを買いました。それが、オレンジ地に緑文字の『妖精配給会社』です(⇩)

左:エヌ氏の遊園地2023  右:妖精配給会社2022

ついに『ボッコちゃん』以外が選ばれたことは嬉しいですが、新潮社が『ボッコちゃん』を推しすぎてついに全日本人へ行き渡ってしまったのかもしれません。たとえ星作品のコレクターが星の数ほどいても、毎年『ボッコちゃん』ではいつか限界がくる。日本語版『ボッコちゃん』が日本市場で飽和した記念すべき年が2022年だったのでしょう。さては次は『妖精配給会社』を飽和させる気だな…と思って、2023年のラインナップを見てみたら、今年は『エヌ氏の遊園地』じゃねえか! カバーのカラーリングは緑地に黄緑の文字に変わってるし、どうしたんだ新潮社!? まさか、1作を飽和させることをあきらめたのか⁉ そうか。アンタがあきらめたんじゃ、消費者にできることは何もないな…。ま、来年も期待してますぜ。来年のプレミアムカバーも『ボッコちゃん』以外でよろしく頼んます!

 

以上、今年のプレミアムカバーは『エヌ氏の遊園地』買った件をお送りいたしました。みんなもたまには店頭で文庫を買おうぜ。