ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

二次創作という概念を知らなかった幼少期の「怪獣王国」

今週のお題「何して遊んだ?」

 ゲームボーイポケットカラーを買ってもらって電子ゲーム(ポケットモンスター ピカチュウ版)にハマる以前の幼少期はよく弟と遊んでいました。いまだに覚えているのは「怪獣王国」という遊びです。これは弟がたくさん持っていたウルトラ怪獣のソフビ人形を使った遊びで、ウルトラ怪獣たちが密かに王国を築いており、ウルトラマンや人間にみつかることなく集まって暮らしているという設定でした。今思えばウルトラ怪獣の二次創作です。「王国」という設定なので王様がいたはずなのですが、どの怪獣が王様の役をしていたのかまではさすがにもう覚えていません。ひとつ確かなのは私の「悪役好き」は根っからのもので、弟と人形遊びをするような年齢の頃からすでにそうだったこと。個々のウルトラ怪獣の公式設定はちっとも知りませんでしたが、怪獣たちのほうが造形が複雑で個性が強く、デザイン的にもウルトラマンたちより好きでした。もしかしたら私は建物をぶち壊しながら歩くウルトラ怪獣たちに「自由」を見出して憧れていたのかもしれません。私は昔から「他者の迷惑を省みず好き勝手にする」存在が好きだったんだなあ。

 他に覚えている遊びは、トランスフォーマー&着せ替え人形の遊び。これは弟のトランスフォーマーと私の着せ替え人形(ナオミちゃん)を組み合わせたもので、知的な機械の種族にプリンセスがいるという不思議な設定でした。なにぶん子供が考えた世界なので詰めが甘く、「プリンセス」は本物の人間なのか、それとも人間らしい外見の機械なのかまでは設定されていませんでした。とにかくプリンセスにはトランスフォーマーたちに命令する権限があったのですが、あの世界にどんな問題が起きていたというのか。おおかた、人間にみつかった機械たちが人間の手を逃れるも追い詰められ、人間の姿をしたプリンセスが人間たちとの交渉に向かう…という感じでしょうが。もしかしたらあの世界の人間は、トランスフォーマーたちが人間の女性を誘拐したと思って、彼女を救うべく追跡していたのかも。今となってはストーリーの詳細が思い出せないな。

 よく覚えている遊びはこれぐらいです。どちらにせよ既存のキャラに独自の設定を付与したものでした。幼少期の私は既存キャラ+独自設定=2次創作であることを知らず、ただただ想像力を発揮していたのです。これはなにも悪役に思い入れがあって公式設定に反発していたわけではなく、年齢的に公式設定を理解して覚えるだけの知力がなかっただけだと思いますが、おかげで公式設定に引きずられることなく、自分たちだけの世界を持つことができました。私と弟はこんな感じで遊んでいたのです。今となっては遠い昔の話で、姉の私はむしろ公式設定にこだわるほうの消費者になりました。今はもう幼少期ほどの自由な想像力を持っていないことが残念です。小説で一次創作をして新人賞に応募したことはありますが、一次審査で落とされたので作家デビューはあきらめました。きっと、大人になってもあの頃の自由な想像力を維持できた人が大作家になるんだろうな。うらやましい。あの頃の自由な想像力よ、カムバック!

 

以上、今週のお題「何して遊んだ?」にお答えしました。きょうだいがいると一緒に遊んだ思い出もできて良い。