ロマンというほどでもない

日常以上、ロマン未満のモノを紹介するブログ。たまに私見も書きます。

「ロマンというほどでもない」のクリスマス特集

せっかくのクリスマスイブなので「ロマンというほどでもない」でクリスマスに関連した記事の特集をお届けいたします。といっても、わずか3記事ですが。上から順に新しくなっています。それでは。

 

まずはクリスマス映画(⇩)

mee6.hatenablog.jp

実はこの他にクリスマス映画ってちゃんと観たことがない。少なくとも記事にするぐらい印象に残っているのは、今のところ『曲がれ! スプーン』だけです。ひた隠し系超能力者、がんばれ!

 

続いて、クリスマスカードの記事(⇩)

mee6.hatenablog.jp

ここ数日、よく読まれています。このカードは他人に送るより自分ちに飾りたい。この記事を読んでくれたみなさんは無事に購入できたでしょうか。

 

続いて、父の誕生日に関するエッセイ(⇩)

mee6.hatenablog.jp

父に誕生日おめでとうと連絡する前にゲームのラスボスを倒しました、という内容が書いてあります。クリスマスに贈り物をしようと思えるようになったら大人ですよね。

 

以上、当ブログ「ロマンというほどでもない」のクリスマス特集でした。日付が変わる前にアップできてよかった。

誰ですか、500記事でネタ切れすると言ったのは。

誰ですか、500記事でネタ切れするなんて言ってたのは。いや、それ以前に500記事も書ける気がしないとか言ってたのは。それは他ならぬ自分です。「【告白】500記事を目前にしてネタが尽きた気がする件。」というタイトルの下書きを保存して早4年が経ちました。

はい。今回は私見を述べるどころか、個人的事情をタレ流す記事になると思います。

実は私は、ブログ記事を書くにあたって、自分にノルマを課しています。それは「最低でも1000文字書く」ということです。1記事あたりの文字数がこれ以下になってしまうと、書くほうは悩んでいても、読むほうはあっという間で、情報量が少ない、読んでもなんら得ることがない記事になってしまう。だから、最低でもこれぐらいは書け、というアドバイスを知人から受けまして。一時、毎日更新していた時期でも、このノルマは守っていました。ですから、1000文字以上かけて語れないモノは紹介しないようにしていたのです。しかし、私の微々たる人生経験では、そんなに文字数をかけて紹介できるモノが、いい加減で尽きてしまいました。いや、べつに、手元にある本やDVDやCDを全部、紹介したわけではありません。できればファンが増えてほしいので、紹介記事を読んで買ってくれた人が、買ったことを後悔しないような作品を選んでいます。好きなモノを紹介しているからといって、スラスラと記事が書けるわけではなく、700~800文字ぐらいで筆がのらなくなってしまうことも。まあ、最終的には1200~1300文字ぐらいの記事になるのですが。そこで、途中からは何かをオススメする記事だけではなく、私見を述べる記事も混ぜて書くことにしました。自分の意見にすぎなくても、前向きな結論だったらいいかな、と。こうして、10記事以上、「私見」カテゴリの記事を書いてみたのですが、こちらもいい加減でネタ切れ。タダの悪口・文句ではなく、前向きな代替案を提案できる意見は難しい。ほらね! 言ってるそばから、ここまででやっと700字ぐらいだよ! ここらへんでよく詰まるんだよ! どうするんだよあと300字! 見切り発車の思いつき記事はこれだから!

上記の引用部分は2018年1月4日に作成した下書きの全文です。この頃はまだ200記事ほどしか書いておらず、自分が500記事も書けるとは思っていなかったのです。その時からすれば今までの倍以上書くことになる。これでまだ道半ばとか遠すぎ。そんなに書けるのか? 当時は自信がありませんでした。どうも私は「〇〇記事かこう」とか「〇年続けよう」といった目標を立てられないようです。いや、正確に言えば目標を達成することがモチベーションにならないタイプなのです。数字で具体的な目標を決めてしまうと逆にそれが苦になってしまい、何事も楽しくできません。ブログもそうなので、あえて目標を定めず生活習慣にしてしまい、更新の敷居を下げることで続けられています。ブログを開設する前は「ブログをしている人=専門分野があるか言いたいことがある人」という認識でした。何か専門職に就いていて知見があったり、趣味でもマニアックに突き詰めて、なんらかの成果を報告していたり。あるいは社会問題に関心があり自分の意見を長文で述べたかったり。そんな人が手を出す媒体というイメージだったので素人の雑記ブログにニーズがあるのか、わかりませんでした。そんな中で始めたブログでしたが気づけば読者様が80名を超え、記事数はこの記事を含めてちょうど500記事になりました。おかげさまで新記事をアップするたびに誰かしら☆をくださる状況になり、PVも稼がず☆にもならない駄記事になることはなくなりました。読者様にも一見さんにも感謝しております。みんな、いつもありがとう。

 

以上、500記事でネタ切れすると思ってたけどしなかった件をお送りいたしました。

マイナポイントで本を買おう。

マイナポイントをdポイントで受け取るべく、なんとか年内に駆け込み申請してきました。ケータイはガラケーなので念のためiPadを持って行ったところ、比較的スムーズに手続きが進み、所要時間30分ほどでオンライン申請が完了。ドコモショップのスタッフさん、ありがとう。やっぱり若い人は頼りになるな。後はマイナンバーカードを受け取り、ポイントの申請をしたらdポイントが最大2万円分もらえるわけですが。第一弾の5千円分はあきらめています。まず自腹を切って買い物しないと還元されないらしいので。あと、公金受け取り口座の登録もしません。健康保険証の申し込みだけする予定なので、私がもらえるのは7500ptになりそうです。いや、これだけで十分な金額ですよ。dポイントはアマゾンでも(設定すれば)使えるので、7500円以内の買い物なら実質無料になるわけですよ。今から何を買おうか考えてワクワクしているところです。できればこの機に値段の高い本を買いたい。今のところ候補はこの2冊(⇩)

 

 

 

上記の2冊は合わせて7480円なのです。これがタダで届いたら最高だろ。合法的な手続きなのにお得すぎるからもはや反則だよ。2冊とも値段が値段だし大きくて分厚くて重そうだから読み終わったら寄付しちゃうかもだけど、無料で入手したものなら痛くもかゆくもないし。何を買うにせよマイナポイントの受け取りが楽しみすぎる。

 

以上、マイナポイントで高い本を買うつもりのミーシックスでした。

リップモンスター「EX-2 501年熟成ワイン煮」ゲットした! 限定色はみんなのものだよね。

リップモンスターの限定色「EX-2 501年熟成ワイン煮」を購入できたのでレビューしたいと思いますがまずは現物の画像ですよね(⇩)

ウェルシアで買えたリプモン限定色。

画像左上、銀色の半円形はウェルシアの盗難防止シールです。本来の外箱のデザインではありませんのでご注意ください。ご近所ウェルシアではこのシールに加えて外箱がナイロンで包まれており、万引き対策されていました。まずシールで店外持ち出しを封じ、ナイロンで包むことで中身(本体)だけを盗まれないよう二重に対策したものと思われます。人気すぎて既存色でさえ常時欠品状態のリップモンスター。その限定色となれば、あまりの人気に万引きして無料入手➡転売する人が現れかねないので対策されたようです。売り切れるまで気を抜けないのはお気の毒。全国の、限定色が入荷したドラッグストアスタッフのみなさま、本当にお疲れさまです。今回の限定色はダークカラーですが2色だけなので、1人で2色買うのはどうかと思い、あえて「EX-2 501年熟成ワイン煮」だけ買いました。店頭には「EX-1 焦がした茶葉の余韻」もあったのですが、2本買うと3千円ぐらいになっちゃうし。それに、限定色はみんなのものだと思うんです。4色あったら1人で2色買ってもいいけど(⇩)

mee6.hatenablog.jp

2色しかないものを2色とも買うのは大人げない。せめて1人でも多くの人が買えるように、限定色は買いすぎないよう注意しています。私は唇が冬の民なので、今回はブルベカラーの「EX-2 501年熟成ワイン煮」のみ購入。私が買わなかった「EX-1 焦がした茶葉の余韻」の1本が誰かに買われて、喜ばれていますように。

それではレビューに移らせていただきます。まずは色紙に塗ってみた図(⇩)

購入証明に本体と撮ったら既存色と同じだった。

EX-2 501年熟成ワイン煮:⇧の画像では編集の関係で明るい色になってしまっているが、実物はかなりハッキリした赤紫。これぞボルドーリップモンスターは潤いがあると聞いていたので歯磨きした後の唇に直塗りしたところ薄皮にたまってしまい、薄皮が目立ってしまった。やはり保湿した後に塗ったほうがよい。第一印象は「すごい色だな」だった。一塗りでかなり濃くダークに発色してくれたので自分の好みには合うものの、アイメイクが薄いと唇が悪目立ちしてピエロっぽくなってしまう。アイメイクは同系色で、少し濃すぎるぐらいでちょうどいい。一塗りでボルドーカラーになってくれるので、唇が冬の民にはとてもオススメ。ご近所メイクには濃すぎるが、唇が一瞬で洒落た色になる。久しぶりにリップでアタリを引いた。プチプラでありながら、かなり理想に近いものが買えたので、これさえあれば当分はボルドーリップ買わなくていいかもしれない。本体は既存色と同じで見分けにくいので、外箱ごと保管することを推奨する。

 

以上、リップモンスター「EX-2 501年熟成ワイン煮」のレビューでした。限定色がほしい人みんなのところに届くのが理想だけど、さすがにそれは叶いませんね。

【ネタバレ注意】ポケットモンスター「バイオレット」版総評。3つのルートは全て必要だ。

今回はポケットモンスター「バイオレット」版の総評と、ストーリークリアの感想を書きます。まずはストーリーの感想ですが、3つのルートは全て必要なのですね。最終的にひとつのルートに収束するのだと、パルデアの大穴にたどり着いてようやく理解しました。今作のシナリオが3つのルートに分かれたのはシナリオのボリュームを増やすためだけではありません。ポケモンは全18タイプであるにも関わらず、今まではジムリーダー8名+四天王4名+チャンピオン1名=13タイプまでしかフォローされていませんでした。これではプレイヤーにタイプ相性を完璧に覚えさせるには至らないので、18タイプの全てに使い手を用意し、プレイヤーに攻略させたかったのでしょう。それに加えて、主人公に(人間の)仲間たちとの絆を持たせたかったのだと思います。シリーズ恒例のバッジ集め➡ポケモンリーグへ至る「チャンピオンロード」がメインシナリオかと思いきや、まさかの「レジェンドルート」がメインだったとは驚きでしたが。「スターダストストリート」は他の2つのシナリオと比べると重要度は低いですが、ボタンと知り合って信用されるためには必要です。ストーリーの終盤ではネモ・ペパー・ボタンと一緒に「パルデアの大穴」に降りていくことになるので、3本のストーリーは仲間集めとも捉えられます。「チャンピオンロード」でネモと、「レジェンドルート」でペパーと、「スターダストストリート」でボタンとともに過ごし、信頼を得たからこそ大穴の試練を乗り越えられた。当事者ではなくても、画面越しにプレイしているだけのプレイヤーの私でも、そう思えました。博士との戦いが主人公に丸投げされてしまうのはゲームという媒体のせいであって、けして彼らのせいではないのですから。これがゲームでなかったならば、彼らは主人公とともに博士と戦ってくれていたことでしょう。そうすれば主人公はミライドンに指示を出すことに集中できて手持ちの消耗を抑えられたはず。世界の危機を救うのが主人公に丸投げされるのはゲームという媒体のせいです。当事者が傍観者になりがちなのも、私が各地で禍々しい杭を引き抜いてパルデアを第二の危機に陥らせようとしているのも、全部ゲームが悪い(ということにしておく)

それでは続いて、「バイオレット」版のゲーム性について。まず、野生でテラスタルするポケモンをゲットできるのは良いと思います。野生でテラスタルするポケモンは本体と異なるタイプにテラスタルできる個体もいるので戦力的に優秀ですし、野生テラスタルポケモンを集めているだけで図鑑が自然にうまっていきます。私がストーリークリアする頃には200種ほどゲットしていました。途中からは路上でみかける通常種(進化前)はスルーしてオブジェにばかり突撃していましたが、それで200種です。すでに半分うまっていると楽で良い。あとは、ステータスをジャッジする能力も助かりました。今までは特定のNPCに話しかけないと優秀さがわからなかったのでボックスの中でボタンを押すと確認できるのは非常に助かります。レッツゴーでオートバトルも良い。タイプ相性が良い群れにつっこませると、どんどん倒して経験値稼ぎしてくれるのでレベル上げがしやすくてありがたい。

以上は良かったところ。次に不満点を述べます。テラレイドバトルでは、ラスタル演出の時間カウントを一時停止してほしい。演出は強制なのに時間のカウントが進んでいくのはひどい。あとは、ラグが嫌ですね。オートバトル中でも長時間しているとキャラクターの動作が遅くなることがあります。ゲーム機に負荷をかけている実感があり、マシンスペックが足りていないのではないかと不安になりました。おそらく今作がSwitchのスペック限界で、本家シリーズの次回作はもう現行機では動作しないのでは。

最後に総評を。任天堂次世代ゲーム機に期待します。ポケモン本家シリーズはこの路線のままラグとバグをなくし、一作で全地方のギミックを使えるようにしてくれれば完璧だと思います。

 

以上、ポケモン『バイオレット』版の総評でした。

 

追記:いつのまにかボックス数が16に増えていたので本文を編集しました。ボックスを増やしてくださってありがとうございますゲーフリ様。

 

※本記事は2022年12月22日に修正して追記しました。

分別して、実店舗で売るか「きしゃぽん」するか。

お題「オタクグッズの処分方法を教えてください。金額を考えてふと我に返ってるところです。」

目次

 

はじめに

はじめに言っておきます。個人情報を一切もらしたくないのであれば、すべてゴミとして捨てましょう。お店で中古品を買い取ってもらう場合、身分証明書の提示と、申し込み用紙への個人情報の記入が必要です。ゴミにする場合は自治体ごとの分別に従うことをお忘れなく。

中古品として売る場合

メディア商品の処分

少しぐらい個人情報をもらしてもよい場合は、まず処分したいものを一ヵ所にまとめます。その次は分別です。「メディア商品とそれ以外」に大別します。この場合のメディア商品は、書籍・コミック・CD・DVD・ゲームです。これらは新古書店ブックオフなど)で買い取ってもらえるので、できれば店頭買取に持ち込みましょう。それか、ダンボール箱に詰めて古本募金「きしゃぽん」に送り、寄付金に換えましょう。古本募金「きしゃぽん」について、詳しくはこちらの公式サイトをご覧ください(⇩)

kishapon.com

「きしゃぽん」とブックオフならどちらでもメディア商品を扱っていますが、私は本・コミックは「きしゃぽん」に送り、CD・DVD・ゲームはブックオフで売ります。ブックオフでは紙媒体にはあまり高い値段がつかないからです。電子媒体のほうが高値で引き取ってもらいやすいので、処分したいものがたまったらブックオフへ持ち込むことにしています。「きしゃぽん」でも電子媒体は扱っていますが、おそらくブックオフの店頭買取に持ち込んだほうが高い値段がつくでしょう。何より「きしゃぽん」に送ると寄付金になるので自分の懐にお金が入りません。お小遣いがほしいのであればブックオフに持ち込むことをおすすめします。私はとにかくゴミにしないことが最優先なので、たまに「きしゃぽん」を利用しています。「きしゃぽん」に本を送れば自分の本棚は空くわ寄付はできるわで一石二鳥。身軽になるし、お金を払わずに寄付できるので良いことをした気分になれるからおすすめです。雑誌とスクラップブックは資源ゴミとして古紙回収に出しましょう。中古では処分しにくいのでせめてリサイクルに。

フィギュア、トレカ

次に、メディア商品以外の物について。フィギュアとトレーディングカードは中古品の専門店があるので、店頭持ち込みして買い取ってもらいましょう。郊外だと中古買取店がないかもしれません。その場合は買い取ってほしい物を持って都市部に行き、買取店へ持ち込んで、査定額が交通費を上回ることを祈りましょう。何店かまわって、より高額で引き取ってくれる店を探すという手もありますが、処分を優先されるのであれば目についたお店で買い取ってもらいましょう。店頭買取をお願いする場合は身分証明書をお忘れなく。持ち込む個数が少ないと大した金額にならず交通費で赤字になるかもしれません。一度に持ち込む個数はできるだけ多いほうがよいので、処分する時は一回にまとめることを推奨します。ボストンバッグやキャリーケースなど、めったに使わない大きなバッグを有効活用しましょう。軽くなったバッグを持ち帰ると断捨離の達成感があっていい気分になれるので、郵送よりもおすすめです。

記念切手、ぬいぐるみ

記念切手は、未使用なら金券ショップで買い取ってもらえるかもしれないので、ダメ元で店員さんにきいてみましょう。次にぬいぐるみですが、キャラクターグッズの場合は転売禁止のことが多いので、中古品として売るのではなく寄付がおすすめです。ぬいぐるみは、寄付の受付をしている企業があるので、検索して適当なところを探しましょう。私も、とある企業に寄付したことがあります。ぬいぐるみを郵送する時は、盗品と間違われないよう、紙のタグ(台紙)は外しておくことをおすすめします。ぬいぐるみを郵送で寄付する場合、送料は自腹のこともあるのでご注意ください。送料を払うのが嫌なら公民館に寄付するという手もあります。しかし、お住まいの自治体の公民館にプレイルームなどのお子様が使えるお部屋がない場合、受け取りを拒否されるかもしれません。受け取り拒否される可能性を考えると、はじめから企業に寄付してしまうのが確実かと思います。

おわりに

この他のグッズについては、残念ながら私には知見がないので何もご提案できません。そういえば、アイドルのブロマイドとか買ってる人はどうやって処分してるんだろう。肖像権に配慮しなければいけないものは捨てにくそうですが、アイドルグッズ専門店を探して買い取ってもらっているのかもしれませんね。

以上の提案を一言でまとめると「餅は餅屋」です。できるだけ専門店に買い取ってもらい、買い取られなかったものだけを捨てたい。私は、ゴミにするのは最後の手段だと思っています。自分にとっては熱が冷めてしまった物でも、他の誰かには愛してもらえるかもしれないから。

 

以上、グッズの断捨離方法のご提案でした。ご参考までに。

 

※本記事は公開同日に「ぬいぐるみ」の項に微加筆しました。

【ネタバレ注意】マンガ『ブランクスペース』は「クラフト系少女が透明な犬と戦う話」だけではない。

 

マンガ『ブランクスペース』はカバーイラストが白っぽくてすっきりとしたデザインだったので初見で気に入りました。おまけに全3冊で完結しており名作の予感がします。「3巻以内で完結してるマンガは名作」というのが私の持論なのです。この冊数なら気軽に読めることもあり、知らない作者さんの作品でしたが、アマゾンの書籍まとめ買いキャンペーンに参加するためにも注文してみました。『ブランクスペース』は帯のアオリ文やアマゾンのあらすじを読んでいると、不可視なアイテムを作れるクラフト系能力者少女が、うっかり生まれてしまった不可視な犬と戦う話のような印象を受けます。しかし、実際に読むとそれは広げた風呂敷をたたんで物語を収束させる手段としての展開であり、作者が真に描きたかったシーンではなさそうでした。これはあくまでも私の想像ですが、本作で作者さんが真に描きたかったシーンは、透明な物を使っている場面だと思います。なぜならば、作者さんが序盤で能力者少女スイちゃんにつくらせるのは風船やハサミやトースターという他愛ないものだから。見えない風船を割り破裂音をさせてカラスを驚かせてみたり、見えないハサミで紙を切ってみたり、見えないトースターで食パンを焼いてみたりします。座卓の上に浮かんだ丸見えの食パンが「チン!」という音とともに焼きあがる、この絵面が面白い。作者さんが描きたかったシーンはむしろこちらなのでは。これを表現したいがために「透明なものをつくれる女の子」というアイデアを思いつく➡その女の子、スイに何をつくらせれば面白いかを考える➡それをつくる動機を与える存在として友達のショーコを生み出す➡大団円にすると決めるも透明な犬の始末に困る➡終盤にたくさんの味方キャラを登場させて場を収めることにした、という流れで描かれたのかも。序盤はほのぼのとしたファンタジー系でしたが中盤はシリアスに展開し、うっすらとバッドエンドの予感さえ抱かせつつもそれはミスリード作者さんは主人公ショーコも能力者少女スイも救う気満々で、多少コメディタッチにしてでも大団円に持って行くと決意していたのでしょう。自分が生み出したキャラクターを演者とは思わず我が子のように愛し、最終的にはハッピーエンドを迎えさせてあげるタイプの作者さんなのかもしれません。昨今は愛らしい絵柄でえげつない内容の作風が流行っているようですが、少なくとも『ブランクスペース』はそういう作風ではありませんので安心してお読みください。絵柄から受ける印象そのままの、優しい物語です。スイちゃんがつくる透明な道具と意思のある「空白」たちとの関係がわからなかったり、誕生の経緯が説明されないまま急に登場する「空白」たちが終盤で公園に駆けつけたりとご都合主義も散見されますが、ハッピーエンドを読みたい方にはオススメ。ただし、中盤には能力者少女スイちゃんがいじめられている描写があるのでHSPの方にはあまりおすすめしません。いじめ描写としてはかなりマイルドではありますが、マイルドすぎて妙にリアリティがあるので困る。ホントにいじめる人って毎日あきずにいじめてくるので、手間のかからない単純な方法をとりがちで、加害者が女子の場合はあからさまな暴力は振るってこないものです。いじめというより嫌がらせぐらいの域で止まるのでケガはしないんですが、毎日降り積もると地味に嫌なんですよね。あ、話が逸れましたね失礼。『ブランクスペース』の話に戻りましょう。このマンガは読む人の年齢によって、登場人物の誰になりたいと思うかが変わると思います。10代ぐらいの子が読むとスイちゃんみたいな能力者になりたいと思うかもしれませんが、私はショーコちゃんになってスイちゃんの能力を眺めたり、スイちゃんの危機に駆けつけたりしたいと思います。大人になってくると、無難・平凡・健常など、いわゆる「フツウ」になりきれない人の苦しさがわかってくるので、スイちゃんみたいになりたいとは思いません。むしろスイちゃんの友達になり、スイちゃんが大人になっても能力を失うことなく生きられるように支えたい。初読では傍観者としてスイちゃんの能力を面白がってオチを楽しみにしているのですが、2回目からはショーコちゃんの気分でスイちゃんを助けてあげたくなる。『ブランクスペース』は読んだ人をいつの間にかショーコちゃんにしてしまう、恐るべき影響力のあるマンガです。あなたもショーコちゃんになって能力者少女を救いませんか?

 

以上、マンガ『ブランクスペース』は「クラフト系少女が透明な犬と戦う話」だけではないことをお伝えいたしました。